Gwladys Fouche

[アレンダル(ノルウェー) 11日 ロイター] - 世界最大の政府系ファンドであるノルウェー政府年金基金(SWF)のニコライ・タンゲン最高経営責任者(CEO)は11日、市場が崩壊した場合には運用している2兆ドル規模の資産が価値を失うリスクがあると改めて強調した。

タンゲン氏は南部アレンダルでの政治に関する会議で、SWFが消滅してしまうリスクはあるとして「最悪の場合には、私たちが今生きているこの世界でそれが全くあり得ないことではない」と指摘した。

ただ過去30年間は低税率、低インフレ、低金利という「異常な」状況に特徴付けられていたと説明。SWFが運用資産を拡大させたのは、そのような「異常な」状況だった「まさに私たちが今置かれているこの期間」であったと語った。

SWFはノルウェー政府の石油・ガス生産による収入を活用し、外国の株式や債券、不動産、再生可能エネルギー事業などに投資している。運用資産は2017年に1兆ドルに達し、その後2倍に膨らんだ。SWFはノルウェーの公共支出の約4分の1を占めている。

タンゲン氏はその後のロイターのインタビューで、トランプ米政権が輸入品に対する関税を引き上げたことなどを念頭に、1929年の大恐慌前の時期と類似した要素をいくつか挙げた。

一方多くの悪いニュースがあるにもかかわらず、市場は上昇基調を維持しているとして「経済が昔に比べてより強靱になっているのは興味深い。企業が明らかにサプライチェーン(供給網)や、さまざまなバックアップ体制の整備に取り組んできた結果、全般的に供給状況がより柔軟になったようだ」との見解を示した。

タンゲン氏は「2年前にさかのぼって関税や貿易障壁がもたらされることを予測していたとしたら、市場や経済がこれほど好調になっていたとは予想できなかっただろう」とした上で、「つまりこれは強靱な経済なのだ」と訴えた。

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