Luc Cohen

[ニューヨーク 10日 ロイター] - 米連邦地裁は10日、インドの富豪ゴータム・アダニ氏に対する起訴取り下げを認める決定を下した。ただ、詐欺・贈収賄事件を打ち切るとした司法省の判断については懸念があると指摘した。

今回の判断は、連邦検察による異例の起訴取り下げ申し立てを認めるもの。これに先立ち、地裁は取り下げの理由について、2024年11月にアダニ氏が表明した米国への100億ドルの投資の約束が判断に影響したかどうかも含め、検察側に説明を求めていた。

地裁は起訴取り下げを認めるに当たり、投資の約束が司法省の判断に影響したものではないと確認できたと述べ、検察の起訴取り下げ判断に対する裁判所の審査の役割は限定的だとした。

しかし、司法省幹部が事件を捜査した検察官や捜査官の意見を求めることなく、アダニ氏の弁護団と協議して起訴取り下げを決定したことを批判した。

地裁判事は「起訴を取り下げるという決定における異例な点は懸念される」とし、司法省幹部が「連邦当局のさまざまな部局に所属する多数の担当者による専門家としての意見を退け、自身の単独の判断に置き換えたように見える」と述べた。

アダニ氏はXへの投稿で「米裁判所の決定を、謙虚な気持ちと司法手続きへの深い敬意をもって歓迎する」と表明した。

アダニ氏は2024年、アダニ・グループの子会社が太陽光発電所の開発承認を得られるよう、インド政府高官に賄賂を支払うことに同意し、汚職を隠したまま銀行や投資家から融資や債券発行によって資金を調達したとして起訴されていた。アダニ・グループは一貫して不正行為を否定している。

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