David Lawder Emily Green
[22日 ロイター] - 米通商代表部(USTR)のグリア代表は22日、メキシコおよびカナダとの間で年内に幾つかの「暫定的な」貿易協定を締結したいとの意向を示した。一方で、自由貿易協定「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」における原産地規則の厳格化といったより困難な変更については、来年になって取り組む考えだ。
グリア氏は議会上院財政委員会の公聴会で「われわれは可能な限りのスピードで動いている」と語った。
今後グリア氏は、メキシコ市でシェインバウム大統領を含むメキシコ政府側とUSMCA見直し協議に臨む。
同氏は、米国および北米での生産拡大を促すための自動車の原産地規則の変更や、より強力な労働・環境基準といった米国の主要な目標については、交渉にさらに時間がかかるとの見通しを示した。
個別の「潜在的な暫定合意」がどのような内容になるかは具体的に明かさなかったが、トランプ大統領とシェインバウム氏、カナダのカーニー首相が年内に検討できる選択肢を用意したいと表明。「年内に少なくともカナダと1つ、メキシコと1つの取り決めを結びたい。そして原産地規則、労働、環境といった極めて重要な問題については、議会とも連携しながら翌年にもう少し時間をかけて議論を深めたい」と述べた。
こうした米国の方針は、USMCAの全面的な見直し協議が来年までずれ込み、事業・投資環境の不確実性が高まることを意味する。メキシコとカナダにとっては何とか回避しようとしてきた事態が現実化しかねない。
メキシコ経済省はグリア氏の発言へのコメントを拒否した。対米貿易を担当するカナダの省庁からは、コメント要請に回答を得られていない。