Milana Vinn
[14日 ロイター] - 米決済大手ストライプとプライベートエクイティ(PE)のアドベント・インターナショナルが、ペイパル・ホールディングスを1株当たり60.50ドルで買収する共同提案を行ったと、事情に詳しい関係者2人が明らかにした。ペイパルの評価額は530億ドル超となる。
提案は今月初めに提出され、銀行からの約500億ドルの融資確約によって裏付けられているという。価格はペイパルの14日終値に約28%上乗せした水準となる。
アドベントはコメントを控え、ペイパルとストライプはロイターのコメント要請に直ちに回答しなかった。
関係者によると、今回の提案は4月初旬に行われた最初の接触に続くもの。ストライプとアドベントはペイパルから回答を得ておらず、今後数週間で交渉を進展させたい考えだ。
提案では、ストライプとアドベントがペイパルを分割するのではなく、均等な出資比率で共同保有する方向という。関係者は取引が成立するかどうかは不確実としている。
ペイパルは1990年代後半に創業し、電子決済の先駆けとなった。しかし、消費者が代替決済手段を受け入れ、アップルペイやグーグルペイなどライバルがシェアを拡大する中、競争激化に直面している。
ここ数年は成長鈍化と競争激化に苦しみ、コロナ禍の時期に高まった企業価値の多くを失っている。
時価総額は2021年に約3600億ドルでピークを付けたが、26年には一時約360億ドルまで落ち込んだ。過去12カ月で時価総額の40%超を失っている。
26年3月に就任したエンリケ・ロレス最高経営責任者(CEO)は、事業の簡素化と成長重視に向けた大規模な再建計画に着手した。
同社は4月、チェックアウト、消費者向け金融サービスのベンモ、決済・暗号資産(仮想通貨)の3部門に事業を再編するとともに、経営陣の刷新を行った。