[北京 15日 ロイター] - 中国国家統計局が15日発表した第2・四半期の国内総生産(GDP)は前年同期比4.3%増だった。第1・四半期(5.0%増)から大きく減速し、アナリスト予想(4.5%増)も下回った。好調な製造業と輸出を家計消費の低迷が相殺し、不均衡な成長モデルのひずみが浮き彫りになった。
前年比伸び率はコロナ禍に見舞われていた2022年第4・四半期以来の低さ。政府の通年成長目標である4.5─5%の下限も下回った。
前期比では0.9%増で、アナリスト予想と一致した。第1・四半期は1.3%増だった。
中国経済の不均衡は一段と拡大している。人工知能(AI)関連の輸出に支えられ製造業は堅調を維持する一方、消費と投資は長引く不動産不況と世界的な原油価格ショックの影響で低迷している。
国泰海通証券のアナリスト、周浩氏は「政策論議は、当局が年間成長目標をいかに確保するかに移りつつある。当局は引き続き内需、特に消費とインフラ投資の下支えに強く注力するとみられる」と指摘。
一方で、大規模な景気刺激策の可能性は低いとして、「外需が成長に有意義な下支えを提供し続ける限り、当局は的を絞った漸進的な政策支援を選好するだろう」と予想した。
投資家は今月下旬に見込まれる共産党政治局会議が新たな景気刺激策の手掛かりになるとして注目している。
<6月は生産堅調、投資低調>
エコノミストは、課題は成長のペースではなく、その構成だと指摘する。
6月の経済指標は鉱工業生産の伸びが加速し、小売売上高は増加に転じた。
鉱工業生産は前年同月比5.3%増。5月の4.5%増から加速し、3カ月ぶりの高い伸びとなった。アナリスト予想の4.7%増も上回った。
小売売上高は1.0%増。3年超ぶりのマイナスとなった5月の0.6%減からプラスに転じ、3カ月ぶりの高い伸びとなった。アナリストは0.1%の減少を予測していた。
通信機器、文化・事務用品、たばこ、酒類、化粧品の売り上げが回復をけん引した。
1─6月のサービス消費は5.3%拡大し、財消費の1.1%増を大きく上回った。
ただ、1─6月の固定資産投資は5.7%減となり、減少率は市場予想(4.9%)よりも大きくなった。1─5月は4.1%減だった。民間投資は8.5%減、国有部門の投資でさえ2.3%減となった。財政支出が伸び悩む中中、インフラ投資は2.4%減となった。
ITCマーケッツのアナリスト、アンディ・ジー氏は「ハイテク主導の製造業が、急落する国内消費・投資と並走している構図が、経済成長の勢いが著しくいびつであることを明示している」と述べた。
不動産業界は依然として低迷。1─6月の不動産投資は前年同期比18%減少した。1─5月の16.2%減から減少幅が拡大した。
6月の新築住宅価格は再び下落したが、そのペースはやや鈍化。中核都市で一部改善が見られたが、全国的な需要の弱さがこれを打ち消した。
グローバルデータ・TSロンバードAPACのシニアエコノミスト、ミンション・リャオ氏は「最近の政策が消費促進に焦点を当てていることは、当局がこの不均衡を認識していることを示している。しかし、意味のある再均衡化には、買い替え補助金や消費者向けインセンティブだけでは不十分だ」と指摘。
「社会保障の拡充や、より充実した医療・年金制度を通じて家計により強力な財政支援が届かない限り、先行き不安に備えた貯蓄は高水準のままで、消費改善もおそらく自律的なものとはならず、緩やかにとどまるだろう」と述べた。
14日発表の6月の貿易統計では、輸出(ドル建て)が前年比27.0%増加と4カ月ぶりの高い伸びを記録した。ただ、米小売業者が関税引き上げを控え、ブラックフライデーやクリスマス商戦向けの在庫確保に向けて発注を前倒ししたことが押し上げ要因とされる。
マッコーリー・グループのチーフ中国エコノミスト、ラリー・フー氏は、中国政府にとって現時点で外需への依存から脱却するインセンティブはほとんどないと述べた。「現状に変化をもたらすのは、輸出が滞った時だ」とし、「輸出が鈍化すれば、それでも成長目標を達成するために、政府は内需に対してさらなる策を講じるだろう」と語った。