テクノロジーは正しく使う人がいてこそ
「テクノロジーへの投資は容易だが、正しく使う人間がいなければ無用の長物だ」と彼は言う。「人そして文化は、何よりも大切な資産だ。テクノロジーをつくるのは人なのだから。テクノロジーの活用を推し進めるのも人であり、5年後も10年後も、F1に人という側面は残るだろう」
シーズンは12月まで続くが、ドライバーズ部門でもコンストラクターズ部門でも、ウィリアムズが年間王者になる可能性はほとんどないとみられている。それでもボウルズは手応えを感じている。
「私が加入した時、ウィリアムズはほぼ最底辺のチームだった。だが今は違う」と彼は言う。「トップに躍り出るという野心を胸に、後方から追い上げている」
ボウルズの考えるに、そうした立ち位置はウィリアムズにとって大きな強みだ。トップチームは上位を維持しなければならないが故に、戦略ややり方の大きな変化を嫌う。だがウィリアムズはもっと柔軟で、新しいことを試す余裕もあるというのだ。「私たちのやっていることが未来に向けた投資である限り、トップ争いに加わる力が手に入るはずだ」とボウルズは言う。
ボウルズはこうも語った。「F1は今も人間のスポーツだ。人間のドライバーがいる。マシンと一体化して命懸けで戦うすごい闘士たちだ」
鉄道黄金期を迎えたヨーロッパを旅する――コリン・ジョイス(ジャーナリスト)/豪快かつ特異なアメリカ大陸鉄道史/膨張する中国鉄路の野望/「夢の超特急」リニアの現実/韓国、アフリカ、インド……世界を駆ける鉄道新事情