大胆な構想だった。建築会社のシュリーブ・ラム&ハーモン・アソシエイツは洗練されたモダンな建造物としてエンパイアステートビルを設計し、乗客が飛行船から超高層ビルへと降り立つ構想を描いた。

スカイスクレイパー博物館によると、この係留マストは高さ200フィートのモダンな金属製タワーとして設計された。塔身には翼状の装飾が固定され、頂上部にある八角形の小さな部屋は、大西洋横断の飛行船を乗り継ぐ搭乗口になるはずだった。

飛行船で到着した乗客は、マンハッタンのミッドタウン上空数百フィートの塔に降り立って、市の中心部へと直行できる想定だった。

だがこの構想は、机上で描いたほど現実的ではなかった。

超高層ビルの頂上付近は強風が渦巻いており、飛行船のドッキングは極めて困難で危険を伴うことが間もなく分かった。

1931年には私有の飛行船が時速約40マイルの強風と戦いながら、わずか数分間だけ尖塔にドッキングしたと伝えられている。

それ以外にこの尖塔を実用的な旅客ターミナルとして使用した飛行船はなく、実質的に、実験は始まるとほぼ同時に終了した。

それでも歴史を変えた尖塔
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