<トランプ政権は、トランプが自ら提案した「反武器化基金」を撤回した。約17億7600万ドルのこの基金は、トランプが自身の納税記録流出をめぐる訴訟で獲得した和解金を原資とし、「法を政治的な武器として使われた被害者」に補償金を支払うというものだった。

だが実際は、連邦議会襲撃事件の実行犯を含むトランプ支持者や政治的同盟者への資金給付に使われる可能性があるとして、共和党からも反対の声が上がっていた>

トランプ大統領による新たな17億7600万ドル規模の「反武器化基金」の問題は、この基金が慣例を破っていることだけではない。そうした議論の段階は、すでに過ぎている。

この大統領提案は、政治的忠誠心に公金で報いる仕組みだ。米財務省を大統領支持者への給付制度に変え、本来は大統領個人が向き合うべき法的問題にまで政府が特別な便宜を与えることになる。

100カ国以上で活動する世界最古かつ最大の反腐敗組織の米国支部として、私たちは多くの事例を見てきた。腐敗がどのように政治システムに根を下ろすのか、何十年にもわたって研究してきた。

理論や教科書の中の話ではない。現実の制度を持ち、かつては誰もが「壊れることはない」と信じていた国々で実際に起きたことだ。

私たちがこの基金を「腐敗のルビコン川を渡る行為」と呼ぶのは、この先に何が待っているかを知っているからだ。

自分と家族だけが税務上の特別扱い
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