Nayera Abdallah Timour Azhari

[ドバイ/カイロ 20日 ロイター] - イエメンの親イラン武装組織フーシ派は20日、サウジアラビアに対する海上封鎖を即時発効で実施すると宣言した。軍事部門の報道官がテレビ演説で明らかにした。サウジは反発しており、米とイラン紛争において新たな戦端が開かれる恐れがある。

フーシ派は、封鎖はサウジが「12年近くにわたりわれわれの親愛なる国民に対して不当で抑圧的な包囲を続け、資源を略奪し、陸海空から港湾や空港を全面的に封鎖している」ことへの対抗措置だと説明。「『目には目を』の原則に基づき、犯罪的な敵であるサウジに対する海上封鎖を、この声明の発表と同時に即時発効する」とした。

サウジはこれを非難。ただ、今後もイエメン国民および「正統」なイエメン政府への支援を継続すると表明した。

サウジ主導の有志連合は、船舶に対する脅威には「武力」で対応すると表明。声明で、バベルマンデブ海峡を通航する船舶の安全確保に向けた措置の実施を開始したと明らかにした。

イランはホルムズ海峡に続き、フーシ派を利用して紅海の入り口であるバベルマンデブ海峡を封鎖しようとしているとの観測が出ていた。

フーシ派は先週、支配下の空港をサウジが爆撃し、4年間の停戦を破ったと非難し、サウジに向けてミサイルを発射。フーシ派の指導者アブドルマリク・フーシ氏は16日、サウジがイエメンに対する「包括的な侵略」に関与し、事態をエスカレートさせれば、サウジの全ての石油施設やその他の重要な施設がフーシ派のミサイルとドローンの標的になると警告していた。

紅海の南の玄関口に当たるバベルマンデブ海峡が全面的に封鎖されれば、サウジのアジア向け原油輸出が停止し、世界の原油供給量は7%減少する可能性がある。

ワシントンに拠点を置くリスク分析会社バシャ・リポートの創設者でイエメン情勢アナリストのモハメド・アルバシャ氏は「現段階ではまだ明確には分からないが、今後はフーシ派がサウジの港に向かう船舶を標的にし始めるかが焦点になる」と指摘。「船舶への攻撃が行われなかったとしても、フーシ派による今回の表明だけでも海運業界に混乱が生じ、サウジの港湾運営を巡る不透明感が高まる可能性が高い。フーシ派は単なる脅しにとどめるのか、実際の行動に移すのかが最大の焦点になる」と述べた。

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