爆風を受けた部屋にはナスララの写真が(4月8日)
爆風を受けた部屋にはナスララの写真が(4月8日) PHOTOGRAPHS BY MEGUMI ITO

イスラエル軍は救急隊員も攻撃対象

各組織はそれぞれ異なるルールと手法で活動している。ヒズボラに関する話題を含めて政治的な意見を言うことを控える人たちも多い。しかし、現場では「人命を救う」という目的の下で連携し、救助活動が行われていた。

取材した現場では3人の負傷者が確認された。この日、レバノンではわずか10分の間に100カ所以上がイスラエル軍によって攻撃された。

少なくとも357人が死亡し、1223人が負傷した。イスラエル軍は、この攻撃を数週間前から計画していたとされている。レバノンではこの日を「ブラック・ウェンズデー(暗黒の水曜日)」と呼ぶようになった。

市民だけではなく、イスラエル軍は救急隊員も攻撃対象としている。

この2週間ほど前、16歳と22歳のナバティーエ救急のボランティアメンバーが、バイクで食料配給の準備に向かう最中にイスラエル軍によって殺害された。制服を着ての移動中に行われた殺害であり、16歳の隊員の父親は、この部隊のリーダーでもあった。

ナバティーエ救急以上に標的とされているのが、ヒズボラの関連組織であるイスラム保健協会である。

イスラエル軍の担当者はレバノン全土で激しい攻撃のあった4月8日の2日後、「ヒズボラが救急車をテロ活動に使用している」と主張し、「イスラエルは国際法に従って行動を起こす」と警告を発した。

別の取材で、イスラム保健協会の関係者は、救助の様子について教えてくれた。

「救助に向かうと、その現場や、患者を運ぶ移動中の道路でもイスラエル軍による攻撃を受ける。体が押しつぶされた負傷者や粉々になった遺体もある。イスラエルは脈絡もなく攻撃している」

攻撃が激しくなるほど、「戦い続ける」と語る人々
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