<親ロ・反EUの象徴だったオルバン政権が敗北し、「欧州回帰」を掲げたマジャル・ペーテルが圧勝した。この政権交代へのアメリカとロシア、欧州の反応は?>

16年の長きに渡ってハンガリーの首相だったオルバン・ビクトルが選挙で大敗した。

ブダペストは夜が明けるまで踊り、歓喜に沸いた。「終わった!終わった!終わった!」「ロシア人は家に帰れ!」と、何万人ものハンガリー人が叫ぶ光景が繰り広げられたが、多くは若者だった。

若者が投票に行ったことで、投票率は過去最高の79.5%に達した。高齢者や地方に支持者が多いフィデス党を打ち負かし、親EUのティサ党が圧勝した。

このことは、アメリカとロシア、欧州で三者三様の反響をもたらした。

けんもほろろのロシア アメリカ、EUの反応は

オルバン首相は非常に珍しい、アメリカとロシア両方の国家元首から支持されているリーダーだった。なぜこのようなことが起きたのか。三者に共通しているのは、反EUである。共通の「敵」、あるいはライバルを持つことで一致しているのだった。

それだけEUの存在は巨大になっている。トランプ政権下では、もはや「欧米」と一つではなく、欧と米の分離はますます進んでいる。

圧勝したマジャル・ペーテルは、「ハンガリー国民は、ハンガリーの居場所はヨーロッパにあると決断した」と宣言した。

EU側はこの選挙結果を「ハンガリーが欧州に帰ってきた」と歓迎した。マジャルがまっさきに電話で話した外国首脳は、EUのウルズラ・フォンデアライエン委員長だったようだ。彼女はオルバン首相が負けを認めた17分後に電話をして、祝意を伝えた。他にもマジャルは、当選当日に欧州の指導者10人と電話会談したという。

では、ロシアとアメリカの反応はどうだったか。

敗北の報を受けて、クレムリンの報道官ドミトリー・ペスコフは「我々はオルバンと友好的だったことは一度もない」と言い放った。「我々は敵対国に祝意を送らない。そしてハンガリーは敵対国であり、我々に対する制裁を支持している」と、自分たちに都合の良い、もっともらしい説明をした。

「EUとアメリカの前例のない対立」とロシアメディア