台湾の頼清徳総統は21日、今週予定していたエスワティニ(旧スワジランド)訪問を取りやめたと明らかにした。中国の圧力を受けアフリカの3カ国が総統専用機の領空通過を認めなかったという。

アフリカ南部の小国エスワティニは、台湾と正式な外交関係を維持している12カ国の1つ。総統は、国王ムスワティ3世の即位40周年記念式典に出席するため、22日に出発する予定だった。

総統府の潘孟安秘書長によると、セーシェル、モーリシャス、マダガスカルの3カ国が、専用機の領空通過許可を一方的に取り消した。潘氏は急きょ開かれた記者会見で、「本当の理由は、経済的威圧を含む中国当局による強い圧力だ」と語った。

頼氏はフェイスブックへの投稿で、中国の「抑圧的な行動」は、権威主義国家が国際秩序、平和、安定に及ぼす脅威を示していると指摘した。

マダガスカル外務省当局者はロイターに対し、領空通過申請を拒否したと明らかにした。「マダガスカル外交は『一つの中国』のみを承認している。今回の決定は、自国領空に対するマダガスカルの主権を完全に尊重した上で下された」と述べた。

台湾総統が中国の圧力で外遊を中止したのは初めて。

台湾の安全保障担当高官はロイターに対し、中国がセーシェル、マダガスカル、モーリシャスに圧力をかけ、債務免除の取り消しを含む経済制裁をちらつかせたと認識していると語った。

台湾総統が最後にエスワティニを訪問したのは2023年で、当時の蔡英文総統が訪れた。

[ロイター]
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