<韓国・慶州で開かれるAPEC。世界遺産の古都を背景に、米中首脳の再会と日本の新首相のデビューが重なる。見どころは、ロビーや晩餐会など場外で動く多国間交渉だ>


▼目次
1.ドラマは「場内」より「場外」で
2.日本の新首相には外交の初舞台

1.ドラマは「場内」より「場外」で

日本海の対岸、韓国・慶州で10月31日に開かれるAPEC首脳会議は、ホテルやパーティーを舞台に登場人物たちが絡み合い、さまざまなドラマを繰り広げる「グランド・ホテル形式」になりそうだ。

慶州は新羅の都として1000年弱の歴史があり、今でもユネスコの世界遺産が3件もある古都。

ここに韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領、アメリカのトランプ大統領、中国の習近平(シー・チンピン)国家主席らが集い、現代版「グランド・オペラ」の幕が開く。

APECは1989年、日本の強いプッシュで成立した。

「アジアの時代」の夜明けを告げるものだったが、アメリカは乗り気でなく、年に1度の太平洋周辺国ジャンボリーと化した。中南米のチリ、ペルー、メキシコも加盟している。

今回の首脳会議の演出は、李在明新政権の腕の見せどころだ。

日本の新首相も、韓国と手を組むなりして、何か意味ある提案――例えば中東と並ぶ石油・ガス産出地域として台頭する中南米と東アジアの関係強化――をぶち上げてほしい。

APECはいつも「場外」で行われる数々の2国間、多国間の会談のほうが話題を呼ぶ。今回は、いつにも増して場外の諸会談が歴史を変えることになるかもしれない。

まず、米中首脳会談がある。この5年ほど、「ワシントンは超党派で中国警戒論に固まった」のが通り相場だったが、今のトランプ政権は中国と手打ちをしたがり、先端半導体の禁輸解除や、外相会談、国防相のオンライン会談などを仕掛けている。

関税をつり上げれば中国は悲鳴を上げるだろう、と思っていたのが、中国にリチウムを止められただけで腰砕け。

それにアメリカのスーパーや商店は文房具から電化製品まで、ほぼ全ての商品が中国製で、これを止めればアメリカがインフレになるだけ。

トランプは今や、中国から何を得たいのか、何が取れるのか分からなくなっているのだろう。

2.日本の新首相には外交の初舞台

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【note限定公開記事】トランプ、習近平、日本の新リーダーが集う慶州サミット――APEC「場外ドラマ」は誰が主役か?


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