チリでは中国との共同プロジェクトが停止

世界最大のライバル国家である米中両国は、宇宙空間を利用した衛星通信、偵察・監視、ミサイル誘導といった軍事システムの構築を進めながら、宇宙関連の様々な分野で多角的な競争を繰り広げている。

この競争の趨勢は、将来の武力衝突に影響を及ぼしかねない。

例えば、米中両国とも火星への足掛かりとして、月への有人飛行プロジェクトも進めている。

アメリカは「アルテミス計画」という月面探査計画を進めているが、中国も事実上の同盟国であるロシアと共に「国際月面研究ステーション(ILRS)」というプロジェクトを進めている。同計画には、月に原子力発電所を建設することも盛り込まれている。

しかし中国の宇宙開発に対しては警戒感が広がりつつある。

本誌は2024年12月、チリのセロ・ベンタロネスに中国の国有企業が建設中の中国との共同天文台について、チリには少なくとも16の中国の宇宙関連施設が存在していると独自に報じた。

本誌がこれを報じた後の今年3月、チリ政府はこの共同プロジェクトを停止した。

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