<他国に比べて日本の教育現場で「批判的思考」を促す教育が行われる割合は突出して低い>

現代社会では、新聞やテレビ等のマスメディアが発達している。無数の大衆(マス)に情報を伝達し、国民の世論形成や意思統一にも寄与している。1億2000万人もの人口を擁する巨大国家・日本において、マスメディアは不可欠といってよい。

しかし、メディアを操作する側も人間だ。誤報(扇動)に象徴されるように、誤った(偏った)情報が流されることもしばしばある。マスメディアは重要な機能を果たすが、それに対し無批判に信頼を寄せるのは考えものだ。

 

日本人のマスメディアに対する信頼度は高い。2017年から2022年に実施された『第7回・世界価値観調査』によると、日本人の66.6%が「テレビは信頼できる」、71.5%が「報道機関は信頼できる」と答えている。アメリカ人の信頼率(順に22.6%、29.7%)と比べるとかなり高い。

<図1>は、調査対象の66カ国の回答をグラフにしたものだ。横軸に「テレビは信頼できる」、縦軸に「報道機関は信頼できる」の回答割合をとった座標上に、各国のドットを配置している。

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右上にあるのは、マスメディアへの信頼度が高い国で、アジア諸国が多く位置している。発展途上国や、言論への社会的統制が強く国営メディアが力を持っているような国だ。日本もこのゾーンにあり、メディアへの信頼度が高い部類に入る。左下の欧米諸国と比べて格段に高い。

報道関係者にとっては名誉かもしれないが、一抹の不安も拭えない。マスメディアは無数の人々に情報を瞬時に伝えてくれるが、発信者がチョイスした情報が一方的に伝達されるので、思想統制の手段として使われる危険性がある。

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日本の教育で重視されない批判的思考