<米議会襲撃事件でツイッターやフェイスブックが一斉にトランプを追放。民間企業でありながら、8800万人のフォロワーがいるトランプを一夜にして黙らせる力を持つことが明らかになった>

2020年1月6日にアメリカ合衆国議会(連邦議会)襲撃事件が発生すると、テックカンパニーの行動は速かった。

1月6日 スナップショットが、トランプ氏のアカウントを停止
1月7日 フェイスブックがトランプ氏のフェイスブックとインスタグラムアカウントの無期限停止を発表
1月7日  ツイッターは警告表示後、トランプ氏の個人アカウントを12時間停止
1月7日 グーグルは、多くのトランプ支持者が大手SNSの検閲を逃れて移行した「パーラー」をアプリストアから削除
1月8日 アップルがパーラーのアプリを削除
1月8日 ツイッターは、襲撃事件後のトランプ氏のツイートが「更なる暴力を扇動する危険性がある」としてアカウントを永久凍結
1月9日 アマゾンAMSがパーラーにクラウドサービスの停止を通達
1月11日 ツイッターが、陰謀論者Qアノン関連の投稿に使われていた7万件を超えるアカウントを永久凍結

今回、新たに明らかになったことは「ビッグテックが本気になれば、8,800万人がフォローしている自国の大統領だろうと、1,200万人のユーザーがいるパーラーだろうと、自分たちの『規約」にもとづき数日で世界から排除できる」ということだ。

ビッグテックは民間企業なので、その規約は当然、それぞれ自由に決めて運用して良いものだ。しかしその利用者が世界のほとんどの国と地域に存在し、利用者数が世界の大国並みの人口を超える存在となれば話は別だ。利用者が減少傾向のツイッターでさえ、世界の月間利用者は3億3千万人に達する。

メルケルの永久凍結「問題視」の真意

ツイッターによるアカウント永久凍結は「表現の自由」の観点からやりすぎではないか、という意見が日本でも散見されるようになる中で、1月11日あたりからドイツのアンゲラ・メルケル首相が、ツイッターによるアカウントの永久凍結を問題視しているという報道が流れる。

流れてくる報道の見出しだけをさらっと読むと、メルケル首相も言論の自由は大切だ、とトランプ大統領を擁護したように読めるが、丁寧に発言原文を読むと意味は全く違っている。


Rights like the freedom of speech "can be interfered with, but by law and within the framework defined by the legislature -- not according to a corporate decision." - Bloomberg

表現の自由の権利などは「干渉することもできるが、企業の判断ではなく、法と立法府によって定められた枠組みによるべき」

ドーシー「共謀はしていない」