ドイツの政治学者セバスチャン・ハイルマン氏はデジタル技術による監視社会やそれを支える思想を「デジタル・レーニン主義」と表現している。中国共産党はIT技術を駆使した徹底した言論と行動の監視によって「法と秩序」を守り、新型コロナを封じ込め経済を再び成長軌道に乗せたと欧米の混迷を横目で見ながら自信を深めている。
21世紀の世界の表現の自由を倫理的に判断するのは、民主主義国家の法か、グローバルビッグテックのプロトコルか、それともデジタルレーニンによる監視と統制か。
今回の歴史的なアメリカ合衆国議事堂襲撃事件とそれに伴う一連の動きは情報濁流の時代の個人の自由と社会の安定を誰がどのように両立させていくかの構造と文脈について多くの論点と示唆を与えている。