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ミャンマーでエンタメとクリエイトする日々

新町智哉|ミャンマー

ミャンマー大型連休水祭り前、ヤンゴンを襲う停電の嵐

ヤンゴンに浮かぶ不吉なブラッディームーン;撮影 MAKE SENSE ENTERTAINMENT

皆さんおはようございます。
日本ではそろそろ桜が散り出す頃でしょうか?
私はもう随分長い間桜を観ていない気がします。
実はミャンマーにも桜があるらしいのですが、どこにあるのか?
そしてこちらの気候だといつ咲くのか?よくわかっていません。
ミャンマーで桜をみてみたいとも思いますが、やはり日本の春に桜を観られたらと思う今日この頃です。

さて、今回はミャンマーヤンゴンの電気事情、停電についてお話したいと思います。
私の身の回りで起こっている事に関してはデータもありますが、あくまで個人が計測したものではあるのでその辺りの事情は鑑みていただいた上で読んでいただけたらと思います。

本題の前に一つお知らせをさせてください。
フラワー&バナナという活動を続けています。
私一人が無理の無い形で始めた小さな子供たちの為の小さな支援です。
もし賛同いただけたら少しでも良いのでご支援いただけると幸いです。


それでは本題です。
そもそもなんですが、ミャンマーは停電の多い国です。
日本では考えられない事ですが、私がミャンマーに住み始めた2014年の頃から最大都市であるヤンゴンでも停電はしょっちゅう起こっていました。
ですから、こちらでは停電用の設備やらグッズやらも充実しています。
ジェネレーターと呼ばれるガソリンで動く大きな発電機、UPSと呼ばれる充電池。
充電式ライトは勿論ですが、充電式扇風機までグッズも沢山あります。

そんなミャンマーではありますが、民主化を経て経済も上向きになり、目に見えて停電も減ってきていました。
クーデターが起こるまでは。
世界的な原油高も原因ではあると思いますが、やはりこのクーデターの影響は多大だと思います。
2021年2月からは昔のような、いや昔以上に停電が多くなりました。
ただ、昨年4月の停電データを見ていると気付く事があります。

データとは言いましたが、何のことはない、私が停電が起こる度に時間をメモしておいたものです。
それによると昨年(2022年)の4月はその前の月より停電が短くなっていました。
毎年4月に暑さのピークが来るのでこれは非常にありがたいなと思った記憶もあります。
ヤンゴンの私の地域限定のデータではありますが、今年はそれより停電が明らかに長くなっています。

更に、まさにこれを書いている4月9日からそれまで私の地域で無かった夜の停電もはじまったようです。
ようですというのは正確な公式情報がどこにも出ていないからです。
明日、そういった情報が開示されるのか?
もっと先なのか?
そもそも新しく電力供給の時間が変わったのかどうかもハッキリはしません。

先日まで私の地域は一日4時間停電の日と8時間停電の日が交互にくる形だったのですが、昨日8時間の停電だったにもかかわらず、今日もしっかり8時間停電しました。
しかもこれまでになかった夜の時間帯にも4時間の停電です。
真っ暗な家の中で小さなスマホのライトを片手に動き回ったりするのは本当に不便です。

昨年の今頃に比べてミャンマーでは原油価格も落ち着いてきているので、それなのに発電所に回すものが無いのか、資金的余裕が無いのか、どこかでなにがしかの不具合があるのか?
情報は錯そうするばかりでまともで正確な情報は現状無いようです。

ただ2日前にはダウンタウンの東で変電所の火事があり現在の計画停電以外の大規模な停電が起こったということを地元独立系メディア(軍によりライセンスを剥奪されたメディア)が伝えられています。
事故なのか事件なのかはハッキリしないところです。

このように比較的安全と言われている都市部のヤンゴンではあっても電力は不安定、そして治安も不安定です。
まもなく訪れる水祭りに関しても色々と不穏な話を聞いております。
が、それはまた別の機会にお伝えしたいと思います。
もう少し色々と情報を確認してからにしようと考えています。

こんな状態ではありますが、クーデター後3度目の水祭りの時期がやってきます。
国民からするととても浮かれただけの気分ではいられないとは思いますが、本来は全国民が楽しみにしているお祭りの季節なのです。
正常化をアピールしたい軍の思惑と国民の想いは相反するものがあるとは思いますが、様々な理由で軍が行うお祭りに真っ向から反抗するのも非常に難しい状況です。

都市部を離れて地方でこの時期を過ごすという選択を取る人もかなりいるようで、軍メディアはそれをもって、「地方のリゾートが盛況、観光も活発化してきた」などと報じたりしています。
このような報道もどこまで正確な数字をデータとしているかは不明瞭ですが、そういった動きがあるのは事実です。
軍報道にあるような事とは違う国民の思惑があるとは思いますが.........

思い思いの状況を抱えながらミャンマーは年末、そして新年を迎えようとしています。
今年は4月13日から16日までの4日間が祭りの日となり、17日が日本で言うところの元旦になります。
その日はお祭り騒ぎも終わり皆が初詣に参るようになります。
多くの国民は新年をどのように迎えるのか、この水祭り中は果たしてキナ臭い事は行われないのか?
注意深く見ていかないといけないと現地で感じています。

それではまた明日。

 

Profile

著者プロフィール
新町智哉

映像プロデューサー。2014年からミャンマー最大都市ヤンゴンに在住。MAKE SENSE ENTERTAINMENT Co.,Ltd. GM。日緬製作スタッフによる短編コメディ「一杯のモヒンガー」でミャンマーワッタン映画祭のノミネートを皮切りに世界各国の映画祭で受賞。起業家、歌手、俳優としてもミャンマーで活動する。

Twitter:@tomoyangon
Instagram:tomoyangon
note:https://note.com/tomoyaan

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