最新記事

ロシア

プーチン「重病説」を再燃させる「最新動画」...脚は震え、姿勢を保つのに苦労

Putin Struggles To Stand In New Video, Sparks Illness Speculations Again

2022年6月17日(金)11時45分
ダニエル・オング
プーチン

6月12日にクレムリンで行われた式典「ロシアの日」で演説 Sputnik Photo Agency-REUTERS

<映像が流れるたびに「健康不安説」が出るプーチン大統領。鹿の角から抽出した血液を浴びる「自然療法」の噂も。「まともな人間なら、大統領は病気に見えない」と側近ラブロフ外相は一蹴するが>

これまでたびたび健康不安説が唱えられてきたプーチンについては、本誌も「4月に進行がんの治療を受けた」とする米機密情報について報じた。そのロシア大統領を6月12日にクレムリンで撮影した動画が公開され、その姿にまたもや「病気」を疑う声が上がっている。

これはロシアの祝日「ロシアの日」にクレムリンで開催された式典での様子。映画製作者ニキータ・ミハイロフの表彰式に出席した69歳のプーチンだったが、その脚は震えているように見え、演説をしている間も姿勢を保つのに苦労している様子がうかがえた。

クレムリンの軍事関係者が運営しているとされるテレグラムのチャンネル「General SVR」によれば、プーチンは医師から「不安定な体調」を理由に、人前に長時間出ないよう勧められているという。

プーチンが国民の要望を直接聞き届ける毎年恒例のテレビ番組「国民対話」の実施が今年は延期されたが、これも医師の助言が理由だとチャンネルでは論じられている。「大統領の体調不良は、最近になってますます隠すのが難しくなってきている」

これまでプーチンについては、血液のがん、パーキンソン病、認知症などの「病気説」が浮上してきた。5月には元KGBエージェントで亡命者のボリス・カルピチコフが、ロシアの情報機関FSB(ロシア連邦保安庁)のスパイから伝えられた内容として、プーチンはがんの進行により医師から余命3年を告げられたと報じられた。

体の震えについては、4月にセルゲイ・ショイグ国防相との会談の映像が話題となった。この場でプーチンは右手でテーブルを12分ほども強く握り続けていた。

そうした中で、彼は鹿の角から抽出した血液を浴びるという「自然療法」を行っているとの真偽不明の噂も出ている。これはロシアのアルタイ地方でみられる「若さを保つ」ための療法だという。

ただセルゲイ・ラブロフ外相は、こうしたプーチンの「健康不安説」について「まともな人間なら大統領が病気になど見えないだろう」と一蹴している。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

日経平均は6日続伸、日銀決定会合後の円安を好感

ワールド

韓国最高裁、李在明氏の無罪判決破棄 大統領選出馬資

ワールド

イスラエルがシリア攻撃、少数派保護理由に 首都近郊

ワールド

学生が米テキサス大学と州知事を提訴、ガザ抗議デモ巡
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来が来るはずだったのに...」
  • 2
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に高く、女性では反対に既婚の方が高い
  • 3
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が書かれていた?
  • 4
    ポンペイ遺跡で見つかった「浴場」には、テルマエ・…
  • 5
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 6
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」では…
  • 7
    インド北部の「虐殺」が全面「核戦争」に発展するか…
  • 8
    クルミで「大腸がんリスク」が大幅に下がる可能性...…
  • 9
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 10
    フラワームーン、みずがめ座η流星群、数々の惑星...2…
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 4
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 5
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 6
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 7
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 8
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口…
  • 9
    ポンペイ遺跡で見つかった「浴場」には、テルマエ・…
  • 10
    健康寿命は延ばせる...認知症「14のリスク要因」とは…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中