最新記事

電気自動車

EV移行は中韓サプライヤーに有利、欧州も開発を=自動車業界

2017年9月14日(木)17時34分

9月13日、欧州自動車部品工業会のロベルト・ババソーリ会長は、ガソリン車から電気自動車(EV)への移行を急速に進めれば、中国勢が有利になると指摘した。写真はEV専用の駐車スペース。香港で2012年1月撮影(2017年 ロイター/Tyrone Siu)

欧州自動車部品工業会(CLEPA)のロベルト・ババソーリ会長は13日、ガソリン車から電気自動車(EV)への移行を急速に進めれば、中国勢が有利になると指摘、欧州で次世代のEV用バッテリーを開発する体制を整えるべきだとの認識を示した。

フランクフルト国際自動車ショーで述べた。EV用のバッテリー生産は、中国・韓国・日本が先行している。

同会長によると、欧州の自動車メーカーは、電気自動車1台当たり、中国勢に4000─7000ユーロ(5000─8000ドル)を払ってバッテリーを調達しているという。

同会長は、欧州で次世代バッテリーの開発を進めるべきだと主張。エンジンの効率化や合成燃料など、電気自動車以外の排ガス削減方法も検討する必要があると述べた。

独フォルクスワーゲン(VW)のヘルベルト・ディースVWブランド部門最高経営責任者(CEO)も、ロイターに「最初の段階では、韓国製で問題ないと感じているが、今後競争が広がり、欧州勢も台頭すればありがたい」と述べた。

英国とフランスは、大気汚染防止のため、ガソリン車の販売を段階的に禁止する方針を表明。欧州の自動車業界では1260万人が働いており、電気自動車への移行は、今月24日の独総選挙でも、争点の1つとなっている。

[フランクフルト 13日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

利上げの是非、12月の決定会合で「適切に判断」=植

ワールド

南アはG20創設メンバーとラマポーザ大統領、トラン

ワールド

米州兵銃撃容疑者、入国後に過激化 国土安全保障長官

ビジネス

エアバス機、1日にほぼ通常運航へ 不具合ソフトの更
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ガザの叫びを聞け
特集:ガザの叫びを聞け
2025年12月 2日号(11/26発売)

「天井なき監獄」を生きるパレスチナ自治区ガザの若者たちが世界に向けて発信した10年の記録

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業界を様変わりさせたのは生成AIブームの大波
  • 2
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 3
    メーガン妃の写真が「ダイアナ妃のコスプレ」だと批判殺到...「悪意あるパクリ」か「言いがかり」か
  • 4
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 5
    「世界で最も平等な国」ノルウェーを支える「富裕税…
  • 6
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 7
    コンセントが足りない!...パナソニックが「四隅配置…
  • 8
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 9
    中国の「かんしゃく外交」に日本は屈するな──冷静に…
  • 10
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 3
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファール勢ぞろい ウクライナ空軍は戦闘機の「見本市」状態
  • 4
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 5
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体…
  • 6
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 7
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 8
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後…
  • 9
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 10
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中