最新記事

事件

アリアナコンサートで容疑者拘束、死者22人で不明者多数

2017年5月23日(火)19時30分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

昨年12月の音楽フェスでのアリアナ Andrew Kelly-REUTERS

<テロとの見方で捜査が続く自爆事件。発生から死者の数は増え続け、いまだに連絡が取れない人も多い>

イギリス中部マンチェスターで22日夜(日本時間23日朝)、人気歌手アリアナ・グランデのコンサート会場で爆発が発生した。マンチェスター警察当局によれば、23日(現地時間)時点で子供を含む22人の死亡が確認され、59人が負傷した。

今回の爆発は、男1人の自爆攻撃によるもので、容疑者は死亡したと見られる。このほか、警察は事件に関与した疑いで23歳の男の身柄を拘束したと明らかにした。

コンサート会場は、最大2万1000人の収容が可能な欧州最大の屋内アリーナ、「マンチェスター・アリーナ」。テェ―ンエイジャーを中心に支持されるアリアナのコンサートを狙った今回の爆発は、被害者の多くが若者と見られる。

英BBCによると、爆発物はアリーナ内部のグッズ売り場近く。居合わせた人は「戦争映画みたいだった」と語った。中には爆発で足を吹き飛ばされたり、重傷を負って動けない被害者もいたという。

警察当局は行方不明者の問い合わせ専門回線を設置。引き続き行方不明者の捜索を進める方針だ。

(犠牲者は大人と子供が同数くらい)




(ある母親は人だかりの中でテロリストを見たという)


爆発直後の会場は一瞬で混乱に包まれた。会場の外では、負傷した人らが手当を受けた。


爆発が発生しコンサート会場は封鎖。アリーナと市中心部のマンチェスター・ビクトリア駅をつなぐ路線や路線バスも閉鎖、近隣に避難指示が出され、列車の運航を見合わせるなど警戒体制が敷かれた。

(米当局者は自爆テロが疑われるとコメント)


現在も行方がわからない人が多く、連絡の取れない家族や友人を探す投稿が拡散されている。

(この若者たちはまだ見つかっていない)


行方不明者には11歳の女の子も含まれる。

(11歳のティアとその母親が行方不明)


アーティストからも哀悼メッセージ

アリアナ自身の無事は確認されており、本人もツイッタ―で心境を述べている。

(本当に本当に申し訳ない。言葉が出てこない)


エンターテイメント業界からも哀悼の声が届いている。ブルーノ・マーズは、「この悪夢のような出来事にあった被害者・家族・友人に神のご加護がありますように」。アリアナ同様に若者から支持される歌手、エリザベス・ギリースは「彼女(アリアナ)の声をただ聞きたいと集まったファンと、ファンのためにただ歌を届けたいと思っていたアリアナに愛を...」と投稿した。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

トランプ氏支持率39%に低下、経済政策への不満広が

ビジネス

ファイザー、26年1株利益見通し予想に届かず 「今

ビジネス

EU、35年のエンジン車禁止計画を撤回 業界の圧力

ビジネス

トランプ米大統領、ウォラーFRB理事を面接へ 次期
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を変えた校長は「教員免許なし」県庁職員
  • 4
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 5
    「住民が消えた...」LA国際空港に隠された「幽霊都市…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    【人手不足の真相】データが示す「女性・高齢者の労…
  • 8
    FRBパウエル議長が格差拡大に警鐘..米国で鮮明になる…
  • 9
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 10
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 6
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 7
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 8
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 9
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 10
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中