最新記事

領土問題

南シナ海仲裁裁判に台湾が横やり、裁定遅延の恐れも

2016年5月11日(水)11時04分

 中国政府は常設仲裁裁判所への陳述書提出を拒否しているが、同裁判所の発表によれば、判事は中国の公式声明を考慮に入れているという。

 中国政府が同国の一部とみなしている台湾は、どのような形であれ仲裁手続きへの参加を呼びかけられてはいなかった。ベトナムは、常設仲裁裁判所に管轄権があると判断したフィリピンの申し立てを支持し、陳述書を提出している。

 東南アジア研究所(シンガポール)の南シナ海専門家、イアン・ストーリー氏は、判事が台湾の主張を検討することを認めたのは大きな意味があると指摘。

 「判事が、公平であろうと努力していることを示している。中国が参加を拒否しても、台湾が国連に加盟していなくても、あらゆる関係当事者の主張を考慮に入れようと苦心しているのがうかがえる」とストーリー氏は述べた。

 同氏はまた、台湾に「国際的な場所」を与えるのを中国は気に入らないであろう一方で、この問題に関しては「中国は見て見ぬふりをするかもしれない」との見方を示した。

 (Greg Torode記者、J.R. Wu記者 翻訳:伊藤典子 編集:下郡美紀)

[香港/台北 10日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

英総合PMI、3月は6カ月ぶり低水準 中東戦争でコ

ワールド

東京の中国大使館への侵入事件、中国当局が日本側に抗

ワールド

トランプ氏、イランとの戦争終結合意に意欲=イスラエ

ワールド

ポルトガル、第1四半期は経済活動縮小 嵐で経済損失
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:BTS再始動
特集:BTS再始動
2026年3月31日号(3/24発売)

3年9カ月の空白を経て完全体でカムバック。世界が注目する「BTS2.0」の幕開け

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    レストラン店内で配膳ロボットが「制御不能」に...店員も「なすすべなし」の暴走モード
  • 2
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」モナコ舞踏会に見る富と慈善
  • 3
    イランは空爆により核・ミサイル製造能力を「喪失」した──イスラエル首相
  • 4
    【クイズ】2年連続で「世界幸福度ランキング」で最下…
  • 5
    「胸元を強調しすぎ...」 米セレブ、「目のやり場に…
  • 6
    中国の公衆衛生レベルはアメリカ並み...「ほぼ国民皆…
  • 7
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ…
  • 8
    スウェーデン次期女王ヴィクトリア皇太子、陸軍訓練…
  • 9
    「買ったら高いじゃん?」アカデミー賞会場のゴミ箱…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 1
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期スペイン女王は空軍で訓練中、問われる「軍を知る君主」
  • 2
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え時の装いが話題――「ファッション外交」に注目
  • 3
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が発生し既に死者も、感染源は「ナイトクラブ」
  • 4
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する…
  • 5
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 6
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 7
    【衛星画像】イラン情勢緊迫、米強襲揚陸艦「トリポ…
  • 8
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ…
  • 9
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 10
    「マツダ・日産・スバル」が大ピンチ?...オーストラ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 9
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 10
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中