最新記事

サッカー

W杯で負けた北朝鮮女子の呆れた言い訳

女子W杯第一戦でアメリカに負けたのは「選手が雷に打たれたから」と強弁する悪い癖

2011年6月29日(水)15時03分
エミリー・ロディッシュ

実力差 アメリカチームの得点後、呆然とする北朝鮮選手(6月28日) Thomas Peter-Reuters

 北朝鮮の女子サッカーチームがアメリカに負けた。その言い訳がふるっている。選手が雷に打たれたのだという。これまで北朝鮮がでっち上げてきた口実のなかでも最高の部類ではないだろうか。

 昨日、女子ワールドカップ・ドイツ大会の1次リーグ第1戦で、アメリカが北朝鮮を2-0で下した。アメリカは優勝候補だから順当な結果だし、スポーツに詳しい人から見ればまずまずの試合内容だったことは間違いない。

 それでも、試合後に行われた会見で北朝鮮の金光民(キム・グァンミン)監督は、北朝鮮チームのプレーがいまひとつだったのは「5人以上」の選手が落雷に打たれて怪我をしたせいだと説明した。

 言っておくが、試合中にではない。そんなことがあれば、誰かが気付いているはず。落雷があったのは3週間前だという。

 スポーツ情報サイト「デッドスピン」はこう書いている。


「6月8日に落雷に遭った」と金は語った。「5人以上」が入院し、「ゴールキーパーとストライカー4人が最も重傷で、MFも数人怪我をした」という。当然ながら選手たちは万全の状態でなかったため、今日の試合は「作戦通りにはいかなかった」と金は続けた。


 もっとも、サッカーチームが雷に打たれるのはありえない話ではない。98年にはコンゴ民主共和国での試合中に雷が落ち、コンゴチームの11人全員が死亡するという痛ましい事件も発生あった。

 それが今回は北朝鮮の女子チームに落ちたというだけの話。何となく都合の良すぎる話だが。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

新たな経済対策、減税と給付が骨格との考え変わりない

ビジネス

消費支出、3月は2.1%増で予想上回る 節約志向で

ワールド

原油先物は小動き、米中協議控え

ビジネス

川崎重、26年3月期は1.3%増益予想 市場予想下
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 2
    ついに発見! シルクロードを結んだ「天空の都市」..最新技術で分かった「驚くべき姿」とは?
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 5
    骨は本物かニセモノか?...探検家コロンブスの「遺骨…
  • 6
    中高年になったら2種類の趣味を持っておこう...経営…
  • 7
    恥ずかしい失敗...「とんでもない服の着方」で外出し…
  • 8
    あのアメリカで「車を持たない」選択がトレンドに …
  • 9
    日本の「治安神話」崩壊...犯罪増加と「生き甲斐」ブ…
  • 10
    教皇選挙(コンクラーベ)で注目...「漁師の指輪」と…
  • 1
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 2
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 3
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得る? JAXA宇宙研・藤本正樹所長にとことん聞いてみた
  • 4
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 5
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 6
    古代の遺跡で「動物と一緒に埋葬」された人骨を発見.…
  • 7
    シャーロット王女とスペイン・レオノール王女は「どち…
  • 8
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 9
    日々、「幸せを実感する」生活は、実はこんなに簡単…
  • 10
    インドとパキスタンの戦力比と核使用の危険度
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 6
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中