コラム

中国人を狙った「AV風俗詐欺」横行、五輪までに合法・管理化を!

2017年03月07日(火)11時15分

この話を読んで皆さんはどんな感想を持たれただろうか。AV好きの馬鹿な中国人がだまされただけでどうでもいい話? その意見には同意できない。

日本の性風俗産業は長年、グレーゾーンに置かれてきた。社会的に認められた仕事ともいいがたい。しかし、世界を見れば性風俗を一定の基準で合法化し、透明化しようという動きが主流になっている。

違法なままにしておけば、地下にもぐってさまざまな問題が生じてしまう。そうなれば行政も問題の所在を把握できないし、詐欺などがあっても対処はできない。働く女性たちの安全も守りにくくなる。

東京五輪を控えた今こそ、性風俗産業の管理、合法化という決断が必要だろう。オランダ、フランス、ドイツなど性風俗が合法化された国・地域で国際的イメージが低下したという話は聞かない。

むしろ優柔不断な日本人らしい、表向きは違法だが裏では野放しというあいまいな状態を続ければ、カモにされる被害者が増えるばかり。日本の評判にもはねかえってくるのではないだろうか。

プロフィール

李小牧(り・こまき)

新宿案内人
1960年、中国湖南省長沙市生まれ。バレエダンサー、文芸紙記者、貿易会社員などを経て、88年に私費留学生として来日。東京モード学園に通うかたわら新宿・歌舞伎町に魅せられ、「歌舞伎町案内人」として活動を始める。2002年、その体験をつづった『歌舞伎町案内人』(角川書店)がベストセラーとなり、以後、日中両国で著作活動を行う。2007年、故郷の味・湖南料理を提供するレストラン《湖南菜館》を歌舞伎町にオープン。2014年6月に日本への帰化を申請し、翌2015年2月、日本国籍を取得。同年4月の新宿区議会議員選挙に初出馬し、落選した。『歌舞伎町案内人365日』(朝日新聞出版)、『歌舞伎町案内人の恋』(河出書房新社)、『微博の衝撃』(共著、CCCメディアハウス)など著書多数。政界挑戦の経緯は、『元・中国人、日本で政治家をめざす』(CCCメディアハウス)にまとめた。

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