ニュース速報
ワールド

欧州委、ロ産原油輸入停止法案先送り 「地政学的状況」が理由で

2026年03月25日(水)02時42分

写真は欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長。ベルギーで2025年12月撮影。REUTERS/Stephanie Lecocq

[ブリ‌ュッセル 24日 ロイター] - 欧‌州連合(EU)欧州委員会が、ロシ​ア産原油の恒久的な輸入停止法案の提出を、これ⁠まで予定していた4月15日か​ら先送りしたことが明らかになった。EU当局者はロイターに「現在の地政学的状況」によるものだが、提出されることは変わらないと説明した。

国際⁠エネルギー機関(IEA)は米・イスラエルとイランの交戦が、史上最大規模の⁠石油​供給混乱を引き起こしているとの認識を示し、世界の原油価格は急騰している。ただ、ロシアによるウクライナ侵攻後にEUはロシア産原油の輸入を大幅に削減し、足元では全体の1%にまで低下しており、今⁠回の措置に伴う供給への直‌接的影響は限定的とみられている。

EUは海上経由でのロ⁠シア⁠産原油の輸入に制裁を科している。法整備により2027年末までに段階的に輸入を完全に停止したい考え。ガス輸入の段階的な停止は既に法制化されてい‌る。ウクライナ和平が実現して対ロシア​制裁‌を解除しても存続⁠する仕組みを​整えることを目指している。欧州委のフォンデアライエン委員長は今月、ロシア産エネルギーへの回帰は「戦略的な失策」となり、欧州をより脆弱な立場に追い‌込むと指摘していた。

今年1月時点で、ロシア産原油を輸入するEU加盟国はハンガ​リーとスロバキアの2カ国のみ。⁠輸送パイプラインの損傷を巡って、両国とウクライナの関係が悪化。ロシアとの友好関係を​保つハンガリーのオルバン首相は禁輸措置にも強く反対している。法案提出が当初予定されていた4月15日は、ハンガリー議会選の3日後に当たっていた。

ロイター
Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米、空挺部隊数千人を中東に増派へ イランへの派遣は

ワールド

イスラエル、レバノン南部に「緩衝地帯」構想 国防相

ワールド

欧州委、ロ産原油輸入停止法案先送り 「地政学的状況

ワールド

米TSA職員450人超辞職、2月政府閉鎖以降 空港
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:BTS再始動
特集:BTS再始動
2026年3月31日号(3/24発売)

3年9カ月の空白を経て完全体でカムバック。世界が注目する「BTS2.0」の幕開け

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国の公衆衛生レベルはアメリカ並み...「ほぼ国民皆保険」を達成した中国の医療保険の実態とは
  • 2
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」モナコ舞踏会に見る富と慈善
  • 3
    【クイズ】2年連続で「世界幸福度ランキング」で最下位になった国はどこ?
  • 4
    レストラン店内で配膳ロボットが「制御不能」に...店…
  • 5
    イランは空爆により核・ミサイル製造能力を「喪失」…
  • 6
    スペイン王室、王妃と王女の装いに見る「母から娘」…
  • 7
    「買ったら高いじゃん?」アカデミー賞会場のゴミ箱…
  • 8
    「日本人のほうが民度が低い」を招いてしまった渋谷…
  • 9
    表情に注目...ニコール・キッドマン、大富豪夫妻から…
  • 10
    イラン戦争、トランプを泥沼に引きずり込む「5つの罠…
  • 1
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期スペイン女王は空軍で訓練中、問われる「軍を知る君主」
  • 2
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え時の装いが話題――「ファッション外交」に注目
  • 3
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が発生し既に死者も、感染源は「ナイトクラブ」
  • 4
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 5
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 6
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する…
  • 7
    【衛星画像】イラン情勢緊迫、米強襲揚陸艦「トリポ…
  • 8
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ…
  • 9
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 10
    「マツダ・日産・スバル」が大ピンチ?...オーストラ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 9
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 10
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中