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中南米系住民、トランプ政権下で状況悪化が68%=ピュー・リサーチ

2025年11月25日(火)08時55分

写真は移民取り締まりの強制捜査を見る住民。11月18日、米ノースカロライナ州ローリーのヒスパニック系住民が多い地区で撮影。REUTERS/Jonathan Drake

David Hood-Nuño

[ワシントン 24日 ロイター] - 米調査機関ピュー・リサーチ・センターが24日発表した米国の中南米系住民への調査結果によると、トランプ大統領の下で自分たちの状況がこの1年で悪化したとの回答が68%に達し、20年近く前の調査開始後で初めて悪化した。

調査は10月6―16日に実施され、4923人が回答した。トランプ政権の政策は中南米系にとって利益よりも弊害の方が大きいと答えたのは約80%を占めた。トランプ氏の職務遂行を支持するとの回答は32%にとどまり、10月のロイター/イプソス調査の42%を大きく下回った。

2024年大統領選挙で、トランプ氏の中南米系有権者からの支持は共和党候補としては歴史的に高い水準だった。しかし、トランプ政権下での不法移民の強制送還と振るわない米景気は、中南米系住民に重くのしかかっている。26年の中間選挙での彼らの投票行動は、共和党が議会上下両院で過半数を維持するかどうかで大きな鍵を握る可能性がある。

調査を指揮したピューのマーク・ロペス所長は「人々が特定の政権や政党との関連性を認識した場合、今後の選挙に何らかの政治的影響が及ぶことは間違いない」との見解を示した。

ピューの調査では、トランプ政権が不法滞在移民の国外退去について「やり過ぎだ」との回答が約70%となり、今年3月上旬調査の56%から上昇。一方、一部の人々は強制送還される必要があるということには合意していた。

さらに、自身や身近な人物が強制送還される可能性を懸念しているとの回答は52%となり、トランプ氏の2期目初期の42%から上がった。

ピューの別のデータによると、中南米系住民の約82%が米国に合法的に滞在している。

ロイター
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