中国のビットコイン採掘が復活、世界シェアは第3位
4年前に禁止された中国での暗号資産(仮想通貨)ビットコインの採掘(マイニング)活動が足元で静かに復活している。写真はビットコインのイラスト。9月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
[24日 ロイター] - 4年前に禁止された中国での暗号資産(仮想通貨)ビットコインの採掘(マイニング)活動が足元で静かに復活している。個人と法人の採掘業者が、エネルギーの豊富な一部地域でのデータセンターブームに便乗したり、安価な電力を活用したりしている。採掘業者の話や業界データで明らかになった。
中国政府が2021年に暗号資産の取引と採掘を全面的に禁止するまで、同国は世界最大の暗号資産採掘国だった。
禁止措置の結果、世界のビットコイン採掘市場における中国のシェアはゼロに低下した。だがビットコインの採掘活動を追跡するハッシュレート・インデックスによると、今年10月末時点における中国のシェアは14%に回復した。
中国でのビットコイン採掘活動の復活は、ビットコインの需要と価格を下支えする可能性がある。
ビットコインの価格は10月に過去最高を記録。トランプ米大統領の暗号資産寄りの政策やドルに対する信頼感の低下が背景。こうした状況を背景に、暗号資産の採掘事業は収益性が高まり、中国でのビットコインの採掘活動復活につながった。
採掘業者や市場関係者によると、大量の電力を消費するビットコインの採掘活動は特に、新疆ウイグル自治区など電力が豊富に供給される地域で活発だ。
関係者の話では、ビットコイン価格の値上がりに加え、中国のいくつかの地方政府がデータセンターに過剰投資して電力が供給過剰となった上、コンピューターの稼働率が低迷していることも、採掘活動の復活を煽る要因となった。
中国でのビットコイン採掘活動の復活は、世界第2位のビットコイン採掘機器メーカーであるカナンの業績からも確認できる。
カナンは昨年、全世界の売上高の30.3%を中国で稼ぎ出し、比率は2022年の2.8%から上昇した。関係者によると、今年第2・四半期は総売上高に占める中国の比率が50%を超えたという。





