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中国10月物価統計、PPIは下落幅縮小 CPIプラスに転換

2025年11月09日(日)12時17分

 中国政府が過剰生産能力と企業間の熾烈な競争を抑制する取り組みを強化する中、国家統計局が9日発表した10月の物価統計は生産者物価指数(PPI)の下落率が縮小し、消費者物価指数(CPI)が上昇に転じた。写真は上海の生鮮市場で7月撮影(2025年 ロイター/Go Nakamura)

[北京 9日 ロイター] - 中国政府が過剰生産能力と企業間の熾烈な競争を抑制する取り組みを強化する中、国家統計局が9日発表した10月の物価統計は生産者物価指数(PPI)の下落率が縮小し、消費者物価指数(CPI)が上昇に転じた。

PPIは前年同月比2.1%下落。ロイターがまとめたエコノミスト予想は2.2%下落だった。PPIは2022年10月以降マイナスが続いており、9月は2.3%下落していた。

CPIは前年同月比0.2%上昇し、3カ月ぶりにプラスに転じ、横ばい予想を上回った。

10月の物価統計は、過剰な競争を抑制する政府の取り組みが物価安定に寄与していることを示すが、内需低迷や地政学的緊張が引き続き景気見通しに影を落としている。

中国の経済成長率は第3・四半期に1年ぶりの低水準を記録。若年層の失業率は9月に低下したものの、依然として高水準にある。

政策当局者は今年、積極的な景気刺激策を控えている。米国との貿易休戦後、輸出が底堅く推移していることもあり、中国人民銀行(中央銀行)は銀行貸出金利の指標となる最優遇貸出金利(ローンプライムレート、LPR)を5カ月連続で据え置いた。

CPIは前月比でも0.2%上昇。9月は0.1%上昇、市場予想は変わらずだった。

変動の激しい食品と燃料価格を除いたコアインフレ率は前年比1.2%と、9月の1%から加速し、1年8カ月ぶりの高水準となった。

食品価格は前年比2.9%下落。9月は4.4%下落していた。

ロイター
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