ニュース速報
ビジネス

独財務相、鉄鋼産業保護のため「欧州製品の優先採用」を訴え

2025年11月07日(金)10時03分

ドイツのメルツ首相(左)とリンクバイル財務相。11月6日、ベルリンで撮影。REUTERS/Annegret Hilse

[ベルリン 6日 ロイター] - ドイツのクリンクバイル財務相が6日の記者会見で、防衛産業に多額の投資をするのなら欧州鉄鋼産業を守るために「欧州製品および国産品を優先的に採用したい」と訴えた。その上で「もう少し『欧州製品購入』の意識、もう少し欧州への愛国心があれば、助けになると思う」との認識を示した。

同席したメルツ首相は、欧州連合(EU)の鉄鋼分野を保護するEUの計画を支持するとし、フランスとドイツが連携した推進策が加わる可能性があると明らかにした。

EU欧州委員会は10月、関税を免除する輸入鉄鋼割当量をほぼ半減し、割当量を超える輸入品への関税を50%に倍増することを提案した。

メルツ氏は「欧州レベルで提案があり、わが国はそれを支持したいと考えている」とし、「フランスと協力し、プロセス全体を加速できるかどうかについても議論が及んだ」と説明した。

輸出主導型のドイツ経済は過去20年間、低い貿易障壁の最大の受益国の1つだった。このため、同国の政党の大半はこれまで保護主義に反対してきた。

しかし、現在はドイツのメーカーと規制当局は、中国などからの輸入品との競争や、トランプ米大統領が課した関税による貿易への悪影響に懸念を強めている。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ブラジル貿易黒字、10月は予想上回る大幅増 主要品

ワールド

インドのサービスPMI、10月は5カ月ぶり低水準 

ビジネス

実質消費支出9月は+1.8%、5カ月連続増 自動車

ワールド

カザフスタン、アブラハム合意に参加 トランプ氏が発
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 4
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 5
    「これは困るよ...」結婚式当日にフォトグラファーの…
  • 6
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 7
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 8
    NY市長に「社会主義」候補当選、マムダニ・ショック…
  • 9
    「なんだコイツ!」網戸の工事中に「まさかの巨大生…
  • 10
    【銘柄】元・東芝のキオクシアHD...生成AIで急上昇し…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 6
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 9
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 10
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中