ニュース速報
ビジネス

BMW、禁止対象中国業者の部品搭載した8000台を米国へ輸入=報告書

2024年05月21日(火)13時59分

ドイツの自動車大手BMWが、米国への輸入が禁止されている中国のサプライヤーから調達した電子部品を搭載した小型車「ミニクーパー」をこれまでに米国へ少なくとも8000台輸入したことが、20日公表された米上院の報告書で明らかになった。資料写真、4月、北京で撮影(2024年 ロイター/Tingshu Wang)

David Shepardson

[ワシントン 20日 ロイター] - ドイツの自動車大手BMWが、米国への輸入が禁止されている中国のサプライヤーから調達した電子部品を搭載した小型車「ミニクーパー」をこれまでに米国へ少なくとも8000台輸入したことが、20日公表された米上院の報告書で明らかになった。

ロン・ワイデン上院財政委員長の事務方が執筆した報告書によると、BMWは2021年に制定されたウイグル強制労働防止法(UFLPA)で禁止された中国のサプライヤーから仕入れた部品を搭載した8000台のミニクーパーを米国へ輸入し、少なくとも今年4月まで、禁止された部品を搭載した車の輸入を続けた。

BMWは電子メールで「影響を受けた商品の輸入を停止する措置を講じた」と説明。特定の部品を交換する方針を示した上、「雇用慣行、人権、労働条件に関して、全ての直接的サプライヤーが従わなければならない厳格な基準と方針」を打ち立てていると付け加えた。

ワイデン氏は「自動車メーカーの自己管理は明らかに機能していない」と指摘。米税関・国境警備局(CBP)に対し、中国で強制労働を活用している企業に対する取り締まりを強化するための措置を講じるよう求めた。

報告書によると、カリフォルニア州を拠点とする自動車サプライヤーのボーンズは四川経緯達科技集団(JWD)から部品を調達。JWDは昨年12月、UFLPAの禁止対象リストに加えられた。

ボーンズはJWDの部品をリア・コーポレーションに供給。リアはBMWとジャガー・ランド・ローバーに商品を直接提供している。ボーンズは今年1月、リアに対し、LANトランスフォーマーという電子部品がJWDによって製造されており、米国へ輸入される自動車への搭載は禁止されていると伝えた。

リアは今年1月11日、BMWとジャガー・ランド・ローバー、ボルボ、フォルクスワーゲン(VW)に送った書簡で、禁止された部品について通知した。

報告書によると、ジャガー・ランド・ローバーは昨年12月以降にJWDの部品を輸入したが、全世界でJWDの部品を含む全ての在庫を隔離した。

報告書によると、BMWは上院財政委員会がJWDとの関係についてリアや同社の顧客に繰り返し質問した後にようやく、輸入を停止した。

VWは今年2月、中国製部品がUFLPAに違反することが判明したため、米国の港湾でポルシェやベントレー、アウディなど数千台の輸送を見合わせたことを確認した。

VWは5月20日、これらの全車両でその後、部品を交換したと説明した。

ボルボカーズは、まだ生産を開始していない新車の開発用にLANトランスフォーマーを受け取ったが、同社の自動車には全く使用されていないという。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

コロンビア中銀が2会合連続利上げ、政府との意見対立

ビジネス

ギリシャ株、MSCI先進国指数に来年復活 債務危機

ビジネス

米JPモルガン 中小企業向け融資を拡大 与信担当者

ワールド

OPEC、3月石油生産がコロナ禍以来の低水準 海峡
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引、インサイダー疑惑が市場に波紋
  • 3
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イラン恐怖」の正体
  • 4
    初の女性カンタベリー大主教が就任...ウィリアム皇太…
  • 5
    年金は何歳からもらうのが得? 男女で違う「最適な受…
  • 6
    中国がイラン戦争最大の被害者? 習近平の誤った経…
  • 7
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 8
    韓国・週4.5日労働制が問いかけるもの ──「月曜病」解…
  • 9
    アリサ・リュウの自由、アイリーン・グーの重圧
  • 10
    北京に代わる新都市構想は絵に描いた餅のまま...大幅…
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 3
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 4
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 5
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 6
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 7
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 8
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終…
  • 9
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 10
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中