ニュース速報

ビジネス

米FRB、9月にもバランスシート縮小開始 利上げは忍耐強く=ダラス連銀総裁

2017年07月15日(土)02時00分

7月14日、米ダラス地区連銀のカプラン総裁は、FRBが「早ければ9月にも」バランスシートの縮小に着手する可能性があると述べた。写真は2014年10月、ワシントンのFRB前で撮影(2017年 ロイター/Gary Cameron)

[メキシコ市 14日 ロイター] - 米ダラス地区連銀のカプラン総裁は、米連邦準備理事会(FRB)が「早ければ9月にも」バランスシートの縮小に着手する可能性があると述べたが、利上げに関しては忍耐強く臨む考えを示した。メキシコ市での講演後、記者団に語った。

バランスシート縮小を巡っては、緩やか、かつ予測可能な方法で進めることで、金融市場の変動が低減されることを望むとした。

米経済は完全雇用に近い状況にあるとの考えをあらためて示す一方、インフレは抑制されており、追加利上げに踏み切る前に一段の進展を確認したいと述べた。

総裁は「経済が矛盾するシグナルを発している状況下では、忍耐強くあることが最善の対応になる」とし、「経済動向に関する一段の情報を見極め、2%の目標に向けたインフレの進捗を示すさらなる証拠を忍耐強く待ちたい」とした。

カプラン総裁は今年これまで、2度の利上げを支持してきた。FRBは年内にもう1度追加利上げに踏み切る方針を示唆している。

インフレ指標については、3月に比べ4、5月は「やや改善した」と指摘。「労働市場の緩みが解消されるのに伴い、賃金圧力が時間差で表れ、インフレ圧力を押し上げるだろう」との見方を示した。

さらにメキシコペソが足元で堅調となっていることは、北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉の行方を巡る投資家の明るい見方を反映しているとし、自由で開かれた貿易は米国の利益との立場をあらためて示した。

*内容を追加して再送します。

(※原文記事など関連情報は画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください)

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

スイス中銀、第1四半期の利益が過去最高 フラン安や

ビジネス

仏エルメス、第1四半期は17%増収 中国好調

ワールド

ロシア凍結資産の利息でウクライナ支援、米提案をG7

ビジネス

北京モーターショー開幕、NEV一色 国内設計のAD
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 3

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    マイナス金利の解除でも、円安が止まらない「当然」…

  • 6

    ワニが16歳少年を襲い殺害...遺体発見の「おぞましい…

  • 7

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 10

    ケイティ・ペリーの「尻がまる見え」ドレスに批判殺…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 5

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中