ニュース速報

ビジネス

ポンド/ドル下落、英が29日にEU離脱通告と表明=NY市場

2017年03月21日(火)06時24分

 3月20日、終盤のニューヨーク外為市場ではポンド/ドルが下落。英政府が29日にEU基本条約50条を発動し、正式なEU離脱通告を行うと表明したことが材料視された。昨年11月撮影(2017年 ロイター//Dado Ruvic)

[ニューヨーク 20日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ポンド/ドルが下落した。英政府が29日に欧州連合(EU)基本条約(リスボン条約)50条を発動し、正式なEU離脱通告を行うと表明したことが材料視された。

ドルは他の主要通貨に対しては小動きにとどまった。

ポンド/ドルはロンドン時間の午前中に0.33%程度上昇する場面があったが、英政府がEU離脱手続き開始に関する声明を発表した後は、0.45%安の1.2336ドルまで下がった。

主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は直近が0.1%高の100.40。ただ、海外市場では一時0.3%安となった。

米連邦準備理事会(FRB)が15日までの連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げが緩やかなペースにとどまることを示唆して以降、ドルは軟調に推移している。

ジェフリーズのマネジングディレクター、ブラッド・ベッチェル氏は「FOMCは(金利を)引き上げたが、受けた印象はややハト派的だった。そうした背景からドルの低迷が続いている」と指摘した。

18日に終わった20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が採択した共同声明に「通貨安競争の回避」が引き続き明記されたものの、保護主義反対の文言が米国の反対で盛り込まれなかったことも、ドル安要因だった。

それでもアナリストによると、この日はシカゴ地区連銀のエバンズ総裁による発言をきっかけにドルが値を戻した公算が大きい。総裁は、年内にあと2回の利上げを行える態勢にあり、状況によってはあと3回もあり得るとの見方を示した。

みずほのFXストラテジスト、サイリーン・ハラリ氏は「市場はFOMCメンバーの発言に関心を集中し、金融政策の経路とそれがドルにどう影響するかについて、さらなる手掛かりを得ようとしていると思う」と述べた。

ドル/円 NY終値 112.55/112.56

始値 112.74

高値 112.89

安値 112.50

ユーロ/ドル NY終値 1.0737/1.0741

始値 1.0759

高値 1.0762

安値 1.0725

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

バイデン氏、建設労組の支持獲得 再選へ追い風

ビジネス

米耐久財コア受注、3月は0.2%増 第1四半期の設

ワールド

ロシア経済、悲観シナリオでは失速・ルーブル急落も=

ビジネス

ボーイング、7四半期ぶり減収 737事故の影響重し
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 2

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 3

    マイナス金利の解除でも、円安が止まらない「当然」の理由...関係者も見落とした「冷徹な市場のルール」

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 6

    ケイティ・ペリーの「尻がまる見え」ドレスに批判殺…

  • 7

    イランのイスラエル攻撃でアラブ諸国がまさかのイス…

  • 8

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    コロナ禍と東京五輪を挟んだ6年ぶりの訪問で、「新し…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 10

    ダイヤモンドバックスの試合中、自席の前を横切る子…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中