最新記事
ガザ

ガザ北部で居住ビル攻撃、93人死亡 米国はイスラエルに説明要請

2024年10月30日(水)10時23分
空爆で93人が死亡した居住ビル

イスラエルの空爆に巻き込まれて93人が死亡した居住ビル(10月29日、ガザ北部) NBCNews/YouTube

パレスチナ自治区ガザ北部のベイトラヒヤで29日、居住用ビルがイスラエルの攻撃を受け、少なくともパレスチナ人93人が死亡した。負傷者も多数出ている。ガザ保健当局が明らかにした。

【動画】93人が犠牲になった空爆の現場

医療関係者によると、死者には20人の子どもが含まれている。

米国務省のマシュー・ミラー報道官は、数十人の子どもが死亡するような「恐ろしい結果」をもたらした今回の攻撃について、米政府はイスラエル政府に説明を求めたと明らかにした。

その上で、米国が紛争終結のための停戦を望む理由が改めて示されたとし、停戦はイスラエルの利益にもなると語った。

今のところイスラエルはコメントを出していない。同国軍はこれまで、ハマス側が発表する死者数は誇張されていると疑義を呈している。

ロイターが入手した動画には、爆撃を受けた4階建ての建物前の地面で数人の遺体が毛布に包まれているのが映っている。近隣住民が救助に駆けつけ、さらに多くの遺体と生存者が残骸の下から回収されたり、救出されたりしていた。

遺体収容を手伝っていた目撃者のイスマイル・ウアイダ氏は動画の中で「この家には何十人もの避難民が住んでいた。この家は事前の警告なしに爆撃された。見ての通り、殉教者があちこちにいて、体の一部が壁にぶら下がっている」と語った。

保健当局は29日、医師が近くの病院からの避難を余儀なくされたため、負傷者は治療を受けることができないと表明した。

ガザの救急当局は、3週間にわたるイスラエルによるガザ北部への攻撃のため、業務を停止していると述べた。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2024トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

SDGs
2100年には「寿司」がなくなる?...斎藤佑樹×佐座槙苗と学ぶ「サステナビリティ」 スポーツ界にも危機が迫る!?
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米国株式市場=序盤の上げから急反落、テクノロジー株

ビジネス

NY外為市場=ドル上昇、9月雇用統計受け利下げ観測

ビジネス

FRB当局者、金融市場の安定性に注視 金利の行方見

ワールド

ロシア、ウクライナ東部ハルキウ州の要衝制圧 軍参謀
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判殺到、そもそも「実写化が早すぎる」との声も
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ成長株へ転生できたのか
  • 4
    ロシアはすでに戦争準備段階――ポーランド軍トップが…
  • 5
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 6
    幻の古代都市「7つの峡谷の町」...草原の遺跡から見…
  • 7
    アメリカの雇用低迷と景気の関係が変化した可能性
  • 8
    【クイズ】中国からの融資を「最も多く」受けている…
  • 9
    EUがロシアの凍結資産を使わない理由――ウクライナ勝…
  • 10
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 7
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 8
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 9
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 10
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中