最新記事
インド経済

「スリランカ港湾開発」に約830億円を出資...アメリカが「疑惑のインド財閥」を支援する理由とは?

2023年11月20日(月)13時55分
マイケル・クーゲルマン(米ウッドロー・ウィルソン国際研究センター南アジア研究所長)
アダニ財閥

アダニ財閥はインド経済を牽引している FRANCIS MASCARENHASーREUTERS

<不正会計疑惑など、スキャンダルまみれのインドのアダニ財閥。モディ首相とアメリカがそれでも支え続ける、地政学的意味について>

インドの新興財閥アダニグループがスリランカの最大都市コロンボで進める港湾開発に、アメリカが5億5300万ドルを出資する計画が発表された。

この港湾プロジェクトは中国の一帯一路構想への対抗策の一環で、米印両国にとって大きな戦略的意義がある。一方、スキャンダルまみれのアダニにとっても、アメリカの後ろ盾は強力な追い風だ。

急成長を遂げてきたアダニを大規模な不正会計疑惑が直撃したのは今年1月。同財閥は疑惑を全面否定したが、株価は急落し、財閥を率いるゴータム・アダニ会長の個人資産も半減した。

それでも同財閥は、新規買収を一時的に控えるなどの賢明な経営判断により、短期間で復活の道筋を整えてきた。

アダニ会長とモディ首相の緊密な関係も復活劇の重要な要素だ。インフラ整備と再生可能エネルギーという政権の重点施策をアダニ財閥が担っているという意味でも、両者は一蓮托生の関係にある。

From Foreign Policy Magazine

事件
ニューズウィーク日本版メンバーシップ登録
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米イラン高官が核協議、アラグチ外相「継続で合意」

ワールド

中国が秘密裏に核実験、米国が非難 新たな軍備管理合

ビジネス

ユーロ高、政治的意図でドルが弱いため=オーストリア

ビジネス

英シェル、カザフ新規投資を一時停止へ 政府との係争
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプの帝国
特集:トランプの帝国
2026年2月10日号(2/ 3発売)

南北アメリカの完全支配を狙うトランプの戦略は中国を利し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近したイラン製ドローンを撃墜
  • 2
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入った「最強ライバル」の名前
  • 3
    韓国ダークツーリズムが変わる 日本統治時代から「南山」、そして「ヘル・コリア」ツアーへ
  • 4
    地球の近くで「第2の地球」が発見されたかも! その…
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    「右足全体が食われた」...突如ビーチに現れたサメが…
  • 7
    鉱物資源の安定供給を守るために必要なことは「中国…
  • 8
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 9
    「エプスタインは悪そのもの」「悪夢を見たほど」──…
  • 10
    日経平均5万4000円台でも東京ディズニー株は低迷...…
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から脱却する道筋
  • 3
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染拡大する可能性は? 感染症の専門家の見解
  • 4
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 5
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 6
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 7
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 8
    エプスタインが政権中枢の情報をプーチンに流してい…
  • 9
    関節が弱ると人生も鈍る...健康長寿は「自重筋トレ」…
  • 10
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 5
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 8
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中