最新記事

感染症

「新型コロナウイルス、生物兵器として開発されず」米国家情報長官室

2021年10月30日(土)08時54分
新型コロナウイルス

米国家情報長官室(ODNI)が29日に公表した文書で、米国の情報機関が新型コロナウイルスは生物兵器として開発されたものではないと判断していたことが分かった。提供写真(2021年 ロイター/NIAID Integrated Research Facility (IRF)/Handout via REUTERS)

米国家情報長官室(ODNI)が29日に公表した文書で、米国の情報機関が新型コロナウイルスは生物兵器として開発されたものではないと判断していたことが分かった。ただ文書は、新型コロナの起源を解明するのは永久に不可能な可能性があるとしている。

米バイデン政権は5月、新型コロナの発生源を巡り90日以内に報告するよう指示。ODNIは同報告に関する機密指定が解除された文書を公表した。

それによると、新型コロナが自然に発生したとする説と、研究所から漏洩したとする説は双方ともあり得る仮説だが、どちらの妥当性がより高いのか、決定的は結論は得られない恐れがあるとの考えが示された。

新型コロナが生物兵器として開発された可能性があるとの説については、この説を唱える人物たちは「中国武漢市のウイルス研究所に直接アクセスを持っていない」ことに加え、不正確な情報を拡散していることで非難されていると指摘した。

その上で、他の動物から人間への感染、もしくは感染が拡大する前に武漢のウイルス研究所でこのウイルスが扱われていたたことを示す新たな情報が得られない限り、新型コロナの起源を解明することはできないとした。

この報告書について、ワシントンの在米中国大使館からコメントは得られていない。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・新型コロナが重症化してしまう人に不足していた「ビタミン」の正体
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...



今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:欧州への不法移民20%減少、対策強化でも

ワールド

米ロ首脳、ウクライナ停戦合意至らす トランプ氏「非

ワールド

トランプ氏「今すぐ検討必要ない」、中国への2次関税

ワールド

プーチン氏との会談は「10点満点」、トランプ大統領
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
2025年8月12日/2025年8月19日号(8/ 5発売)

現代日本に息づく戦争と復興と繁栄の時代を、ニューズウィークはこう伝えた

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 2
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...「就学前後」に気を付けるべきポイント
  • 3
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コロラド州で報告相次ぐ...衝撃的な写真の正体
  • 4
    債務者救済かモラルハザードか 韓国50兆ウォン債務…
  • 5
    【クイズ】次のうち、「海軍の規模」で世界トップ5に…
  • 6
    「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」(東京会場) …
  • 7
    「笑い声が止まらん...」証明写真でエイリアン化して…
  • 8
    「触ったらどうなるか...」列車をストップさせ、乗客…
  • 9
    「長女の苦しみ」は大人になってからも...心理学者が…
  • 10
    【クイズ】次のうち、「軍事力ランキング」で世界ト…
  • 1
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 2
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...「就学前後」に気を付けるべきポイント
  • 3
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた「復讐の技術」とは
  • 4
    「笑い声が止まらん...」証明写真でエイリアン化して…
  • 5
    「長女の苦しみ」は大人になってからも...心理学者が…
  • 6
    これぞ「天才の発想」...スーツケース片手に長い階段…
  • 7
    「触ったらどうなるか...」列車をストップさせ、乗客…
  • 8
    「何これ...」歯医者のX線写真で「鼻」に写り込んだ…
  • 9
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コ…
  • 10
    産油国イラクで、農家が太陽光発電パネルを続々導入…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失…
  • 6
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 7
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
  • 10
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中