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東京五輪

国民の不安も科学的な提言も無視...パンデミック五輪に猛進する日本を世界はこう見る

A REFUSAL TO FACE REALITY

2021年6月17日(木)17時57分
西村カリン(仏リベラシオン紙東京特派員)

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組織委員会の橋本 KIM KYUNG-HOON-REUTERS

「パンデミック下で開催することがすごい」という、もっと驚くべき発言も出始めた。平井卓也デジタル改革担当相は、5月23日に出演したテレビ番組でこう述べた。「パンデミック下でのオリンピックの開催というモデルを日本が初めてつくることができるのではないか」

東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長は6月4日の定例会見で大会の意義について聞かれ、「どのような対策を講ずれば開催できるのかを示せれば、今後の日本に世界の観光客を受け入れることに向けて、大きな前進が見られることになる。世界共通の課題を東京五輪が乗り越える姿、レガシーを見せることが東京大会の使命」などと語った。科学的な議論とは全く異なるロジックだ。

また橋本は「このような困難な時代だからこそ大会を開催し、分断された世界で絆の再生に貢献し、スポーツの力で世界を一つにすることが五輪の価値であると確信している。安心してお越し下さい。アスリートの皆さんの健康は組織委員会が必ず守り抜きます」とまで述べた。

東京五輪は科学より、宗教的信念に近い言葉に支配されつつある。

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国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

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