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中国、海外の自国民にコロナワクチン接種を計画 五輪選手投与でIOCに協力も

2021年3月8日(月)10時33分

中国政府は海外在住の中国人に新型コロナウイルスワクチンを接種する会場を設置する計画を明らかにした。写真は2020年9月、北京のワクチン製造施設で2020年9月撮影(2021年 ロイター/Thomas Peter)

中国政府は7日、海外在住の中国人に新型コロナウイルスワクチンを接種する会場を設置する計画を明らかにした。また、オリンピック選手へのワクチン投与で国際オリンピック委員会(IOC)と協力する用意があると表明した。

王毅国務委員兼外相は、7日の記者会見で「条件が整っている国々で中国製ワクチンの地域接種会場を設置するために準備を進めている」と述べた。近隣国で接種が必要な自国民に提供するとした。

また、海外に暮らす一部の中国人は現地の法律に基づき、既に中国製ワクチンを接種していると明らかにした。

王氏は、中国はオリンピック選手にワクチンを提供する意向で、他の国々と互いにワクチンを認定する用意があるとした。ただ、詳細には踏み込まなかった。

2022年の冬季五輪は、中国の北京で開催が予定されている。

中国は国内で複数のワクチンを開発し、接種も開始。7月までに人口の40%への投与を目指している。

ワクチン共有の国際スキーム「COVAX」には1000万回分を提供する計画。中国製のワクチンはブラジル、インドネシア、トルコなど複数の国で既に提供されている。

王氏は「ワクチン国家主義」に反対する姿勢も強調。ワクチン協力を政治問題化する試みには対抗すると述べた。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

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