最新記事

香港

中国、全人代で香港国家安全法の制定方針を採択

2020年5月28日(木)19時17分

中国全国人民代表大会(全人代)は、「香港国家安全法」の制定方針を圧倒的賛成多数で採択した。写真は北京で撮影(2020年 ロイター/Carlos Garcia Rawlins)

中国全国人民代表大会(全人代)は28日、「香港国家安全法」の制定方針を圧倒的賛成多数で採択した。

香港国家安全法は、香港での分離や政権転覆、テロリズム、外国からの介入を阻止することを目的とする。全人代常務委員会にによる法案策定を賛成2878、反対1、棄権6で採択した。

香港国家安全法の詳細は数週間内に策定され、9月までに成立する見通し。

李克強首相は、国家安全法は香港の長期的安定と繁栄に資すると述べた。

香港特別行政区政府の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は、全人代での採択を歓迎する声明を発表、「国家安全法は、香港市民の権利や自由に影響を及ぼすことはない」と述べ、「法制定作業のできるだけ早い完了」に向け香港政府が中国政府に全面的に協力する方針を示した。

香港では、中国政府による香港統制が強まるとの懸念が高まり、抗議活動が実施されている。中国当局は、香港の自治が脅かされることは全くなく、香港国家安全法の対象は絞られていると説明するが、米欧などは懸念を表明している。

*内容を追加して再送します。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【関連記事】
・コウモリコロナウイルス研究への助成中止、政治の気まぐれ介入に科学者は猛反発
・新型コロナ対策追加に伴う第2次補正予算案のまとめ
・経済再開が早過ぎた?パーティーに湧くアメリカ
・新型コロナの死亡率はなぜか人種により異なっている


20200602issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年6月2日号(5月25日発売)は「コロナ不況に勝つ 最新ミクロ経済学」特集。行動経済学、オークション、ゲーム理論、ダイナミック・プライシング......生活と資産を守る経済学。不況、品不足、雇用不安はこう乗り切れ。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ政権、H─1Bビザの審査強化指示 「検閲」

ビジネス

ロシアサービスPMI、11月は半年ぶり高い伸び 新

ビジネス

新発30年債利回りが3.445%に上昇、過去最高水

ワールド

トランプ氏、エヌビディアCEOを称賛 輸出規制巡る
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇気」
  • 2
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国」はどこ?
  • 3
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与し、名誉ある「キーパー」に任命された日本人
  • 4
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 5
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 6
    【クイズ】日本で2番目に「ホタテの漁獲量」が多い県…
  • 7
    台湾に最も近い在日米軍嘉手納基地で滑走路の迅速復…
  • 8
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 9
    トランプ王国テネシーに異変!? 下院補選で共和党が…
  • 10
    トランプ支持率がさらに低迷、保守地盤でも民主党が…
  • 1
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 2
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 3
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 4
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 5
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 6
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 7
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 8
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 9
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 10
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 4
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 5
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 8
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中