欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は3日、アフリカ大陸のスペイン領であるセウタに先週に約5万人の移民が殺到して混乱が生じた問題の再発を防ぐため、EUが国境警備をさらに強化するとともに、モロッコへの支援を拡大すべきだと提案した。

モロッコからセウタへの急激な移民の流入は7月30日に始まり、EU全域に警戒感が広がった。流入現場はEUがアフリカと陸上で接する2つの国境のうちの1つであり、もう1つはスペイン領メリリャとモロッコとの国境だ。

移民問題は2015年から16年にかけての移民危機以来、EUにおいて最も意見の分かれる政治課題の1つとなっている。当時シリア内戦から逃れてきた人々を含む100万人以上の難民・移民が欧州に到着した。

こうした大量の移民流入は、EU各国で反移民政党や極右政党への支持を押し上げるとともに、国境管理、難民認定制度、加盟国間の負担の分担を巡る長年の対立を激化させた。

EUは近年、不法入国を抑制するため、北アフリカ諸国との移民協定への依存を強めている。

フォンデアライエン氏は「モロッコは重要な戦略的パートナーであり、特に移民の密入国斡旋や不法移民の問題に対処するわれわれの取り組みにおいて重要だ」と指摘。「スペインと協力し、とりわけセウタおよびメリリャに関連する問題について、国境管理の早期警戒システムを強化し、モロッコに対する技術面・財政面の支援を強化することができる」と述べた。

一方、モロッコ政府は8月2日、最近セウタおよびメリリャへの大量越境が発生した問題の背景には、ソーシャルメディア上の誤情報、人身売買ネットワーク、スペインの裁判所判決に対する誤解があったと説明した。

[ロイター]
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