最新記事

緊急経済対策

「現金給付、スピード感が一番大事 5月には要望する方々に支給」麻生財務相

2020年4月17日(金)13時26分

麻生太郎財務相は17日の閣議後会見で、現金10万円の一律給付について、与党の検討状況を見守りながら20年度補正予算を組み替え、迅速に実施する方針を示した。写真は都内で2018年3月撮影(2020年 ロイター/Issei Kato)

麻生太郎財務相は17日の閣議後会見で、現金10万円の一律給付について、与党の検討状況を見守りながら20年度補正予算を組み替え、迅速に実施する方針を示した。「スピード感を持ってやることが一番大事。5月には(実施)という感じがしている」と述べた。

リーマンショック後、当時の麻生内閣は現金の定額給付を実施したが、景気刺激につながらず麻生氏は「失敗だった」と述べてきた。

麻生財務相は、今回の現金給付は「要望する方々に支給することになる」と指摘し、麻生内閣が行った一律給付とは異なるとした。また、今回は緊急事態宣言の対象地域を全国に拡大したことに伴って打撃を受ける層の生活補償だと説明。各地で休業要請が出る中、消費する場所が限られているため、消費喚起にはつながらないとの見方を示した。

現金給付の財源について、麻生財務相は「(補正予算の)ほかの費目から削ってできると思うか」と述べ、赤字国債の追加発行に頼らざるを得ないとの考えを示唆した。

(和田崇彦 編集:高木匠)

[東京 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

【関連記事】
・政府の新型コロナウイルス対策正念場 緊急事態宣言を全国に拡大、一律10万円現金給付へ
・トランプ「新型コロナウイルス、武漢の研究所から流出したものか調査中」
・韓国、新型コロナ自宅隔離者の無断外出が続出 犯罪者のような電子リストバンド装着へ
・イタリア、新型コロナウイルス新規感染者は鈍化 死者なお高水準


20200421issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年4月21日号(4月14日発売)は「日本人が知らない 休み方・休ませ方」特集。働き方改革は失敗だった? コロナ禍の在宅勤務が突き付ける課題。なぜ日本は休めない病なのか――。ほか「欧州封鎖解除は時期尚早」など新型コロナ関連記事も多数掲載。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

再送トランプ氏、中国の関税合意違反を非難 厳しい措

ビジネス

FRB金利据え置き継続の公算、PCEが消費の慎重姿

ワールド

米、対ロ制裁法案審議へ ロシアの和平交渉遅延を非難

ワールド

トランプ氏「ガザ停戦合意に近づいている」、イラン核
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:岐路に立つアメリカ経済
特集:岐路に立つアメリカ経済
2025年6月 3日号(5/27発売)

関税で「メイド・イン・アメリカ」復活を図るトランプ。アメリカの製造業と投資、雇用はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「MiG-29戦闘機」の空爆が、ロシア国内「重要施設」を吹き飛ばす瞬間
  • 2
    「ウクライナにもっと武器を」――「正気を失った」プーチンに、米共和党幹部やMAGA派にも対ロ強硬論が台頭
  • 3
    イーロン・マスクがトランプ政権を離脱...「正直に言ってがっかりした」
  • 4
    3分ほどで死刑囚の胸が激しく上下し始め...日本人が…
  • 5
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 6
    【クイズ】生活に欠かせない「アルミニウム」...世界…
  • 7
    「これは拷問」「クマ用の回転寿司」...ローラーコー…
  • 8
    ワニにかまれた直後、警官に射殺された男性...現場と…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「ダイヤモンド」の生産量が多…
  • 10
    今や全国の私大の6割が定員割れに......「大学倒産」…
  • 1
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「MiG-29戦闘機」の空爆が、ロシア国内「重要施設」を吹き飛ばす瞬間
  • 2
    今や全国の私大の6割が定員割れに......「大学倒産」時代の厳しすぎる現実
  • 3
    【クイズ】世界で最も「ダイヤモンド」の生産量が多い国はどこ?
  • 4
    「ウクライナにもっと武器を」――「正気を失った」プ…
  • 5
    アメリカよりもヨーロッパ...「氷の島」グリーンラン…
  • 6
    デンゼル・ワシントンを激怒させたカメラマンの「非…
  • 7
    「ディズニーパーク内に住みたい」の夢が叶う?...「…
  • 8
    友達と疎遠になったあなたへ...見直したい「大人の友…
  • 9
    ヘビがネコに襲い掛かり「嚙みついた瞬間」を撮影...…
  • 10
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 5
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 6
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 7
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 8
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 9
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 10
    今や全国の私大の6割が定員割れに......「大学倒産」…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中