最新記事

香港

香港デモ最盛期、中国人民武装警察が現場で監視していた

2020年3月18日(水)18時55分

香港で昨年、反政府デモが激化した際、香港警察とともに中国人民武装警察(武警、PAP)がデモの現場で状況を監視していたことが関係者の話で明らかになった。写真は昨年12月に行われた反政府デモ(2020年 ロイター/Navesh Chitrakar)

香港で昨年、反政府デモが激化した際、香港警察とともに中国人民武装警察(武警、PAP)がデモの現場で状況を監視していたことが関係者の話で明らかになった。

PAPは人民解放軍とは別組織で、本土の騒乱防止や治安維持向けの部隊。香港への展開はこれまで公にされていない。一部の法律専門家や政治家は、香港の自治に関する法律に違反するのではないかとの懸念を示している。

民主派のベテラン議員ジェームス・トー氏はロイターに「香港の警察が抗議デモの最中に中国の治安部隊を前線に連れて行ったことを知っている。監視目的だったようだ」とし、香港に駐在するPAPが治安部隊に含まれていたと信じる理由があると述べた。

また、ある外国の外交官も匿名を条件に、PAPが香港警察とともに反政府デモの現場にいたと証言した。

中国国防省はロイターに対し、PAPは香港には駐在していないとコメント。香港警察も「本土の法執行機関の関係者がそうした訪問や視察を行ったことはないと強調する」と述べた。

ただ前出の外交官と3人の外国政府関係者は、抗議デモへの治安部隊の対応を精査した上で、中国が香港のPAP部隊を最大4000人に増強したと推定。4000人は、これまでの推定規模を大幅に上回っている。

ロイターは昨年9月、中国政府が香港に駐留部隊を秘密裏に2倍以上に増やしていると報じていた。

[香港 18日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


20200324issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年3月24日号(3月17日発売)は「観光業の呪い」特集。世界的な新型コロナ禍で浮き彫りになった、過度なインバウンド依存が地元にもたらすリスクとは? ほかに地下鉄サリン25年のルポ(森達也)、新型コロナ各国情勢など。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イスラエル・UAE主要空港、限定的に再開へ 帰国支

ワールド

中東紛争激化で旅行関連株急落、過去3日で世界で40

ワールド

トランプ氏、イランとの戦争で「大きな波はまだ」=報

ワールド

イラン作戦、目標達成に時間 終わりなき戦争ではない
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプのイラン攻撃
特集:トランプのイラン攻撃
2026年3月10日号(3/ 3発売)

核開発の断念を迫るトランプ政権が攻撃を開始。イランとアメリカの本格戦争は始まるのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医師が語る心優先の健康法
  • 2
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 3
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 4
    ドバイの空港・ホテルに被害 イランが湾岸諸国に報…
  • 5
    【台湾侵攻は実質不可能に】中国軍粛清で習近平体制…
  • 6
    【トランプ関税はまだ序章】新関税で得する国・損す…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    人気の女性インフルエンサー、「直視できない」すご…
  • 9
    核合意寸前、米国がイラン攻撃に踏み切った理由
  • 10
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 1
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 2
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの謎判定に「怒りの鉄拳」、木俣椋真の1980には「ぼやき」も
  • 3
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 4
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 5
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 6
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 7
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 8
    中国で今まで発見されたことがないような恐竜の化石…
  • 9
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 10
    「若い連中は私を知らない」...大ヒット映画音楽の作…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中