最新記事

民主党予備選

スーパー・チューズデー、バイデンが9州で勝利へ サンダースは最大票田カリフォルニアを制すもよう

2020年3月4日(水)18時55分

米大統領選の民主党候補指名争いは3日、14州の予備選などが集中する「スーパーチューズデー」の投票が行われ、各種メディアなどの報道によると、バイデン前副大統領が少なくとも9州で勝利する見通しとなった。写真はバーモント州の選挙集会であいさつするサンダース氏(2020年 ロイター/Caitlin Ochs)

米大統領選の民主党候補指名争いは3日、14州の予備選などが集中する「スーパーチューズデー」の投票が行われ、各種メディアなどの報道によると、バイデン前副大統領がテキサス州とその他8州で勝利する見通しとなった。一方、全米支持率でトップを走るサンダース上院議員は最大票田のカリフォルニア州を制したとみられ、2強対決の構図が固まった。

黒人有権者層と穏健派、高齢者の圧倒的支持を得たバイデン氏は、カリフォルニアに次ぐ大票田のテキサス州を制する見込み。また、アラバマ、アーカンソー、マサチューセッツ、ミネソタ、ノースカロライナ、オクラホマ、テネシー、バージニアの各州で勝利する見通しだ。

この日最も予想外の結果となったのはテキサス州。サンダース氏は同州に多額の選挙資金を注ぎ込み、中南米系の有権者の支持を得て勝利するシナリオを描いていたが、バイデン氏に敗れる見通しとなっている。

エジソン・リサーチによると、サンダース氏は、地元のバーモント州のほか、コロラド州、ユタ州で勝利する見通し。FOXニュースとAPは、サンダース氏がカリフォルニア州で勝利したもようと伝えた。ただ、いずれのメディアもまだ勝者を確定していない。メーン州は接戦となっている。

この日の代議員獲得数は、現時点でバイデン候補が267人、サンダース候補が192人。これまでの合計獲得数は、バイデン候補が320人、サンダース候補が252人となっている。

今年7月の民主党全国党大会で党候補に指名されるには、1991人の代議員を獲得する必要がある。

一方、スーパーチューズデーから民主党候補指名争いに本格参戦したブルームバーグ氏は、これまでのところ勝利する見通しになっているのは米領サモアのみにとどまっており、支持は伸びていないもようだ。ただ、一定の得票がありテネシー、テキサス、コロラド、ユタ、カリフォルニア、アーカンソー州では代議員を獲得する見通し。

ブルームバーグ氏の陣営は、4日に選挙戦略を見直すとしている。ただ、撤退を意味するわけではないとも強調した。

スーパーチューズデーでは、ウォーレン上院議員に勢いはなかった。得票率は大半の州でサンダース氏、バイデン氏を大幅に下回り、地元のマサチューセッツ州でも劣勢となった。

[ワシントン ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


20200310issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年3月10日号(3月3日発売)は「緊急特集:新型肺炎 何を恐れるべきか」特集。中国の教訓と感染症の歴史から学ぶこと――。ノーベル文学賞候補作家・閻連科による特別寄稿「この厄災を『記憶する人』であれ」も収録。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

「チャットGPTが自殺方法提供」、米少年の両親がオ

ワールド

豪のイラン大使追放、ネタニヤフ氏介入が寄与とイスラ

ビジネス

三菱商事、洋上風力発電計画から撤退検討 秋田沖など

ワールド

米首都への州兵派遣、支持38% 党派色鮮明=世論調
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:健康長寿の筋トレ入門
特集:健康長寿の筋トレ入門
2025年9月 2日号(8/26発売)

「何歳から始めても遅すぎることはない」――長寿時代の今こそ筋力の大切さを見直す時

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ女性が目にした光景が「酷すぎる」とSNS震撼、大論争に
  • 2
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット民が「塩素かぶれ」じゃないと見抜いたワケ
  • 3
    脳をハイジャックする「10の超加工食品」とは?...罪悪感も中毒も断ち切る「2つの習慣」
  • 4
    飛行機内で隣の客が「最悪」のマナー違反、「体を密…
  • 5
    皮膚の内側に虫がいるの? 投稿された「奇妙な斑点」…
  • 6
    「美しく、恐ろしい...」アメリカを襲った大型ハリケ…
  • 7
    「ありがとう」は、なぜ便利な日本語なのか?...「言…
  • 8
    【写真特集】「世界最大の湖」カスピ海が縮んでいく…
  • 9
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 10
    【クイズ】1位はアメリカ...稼働中の「原子力発電所…
  • 1
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 2
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ女性が目にした光景が「酷すぎる」とSNS震撼、大論争に
  • 3
    「死ぬほど怖い」「気づかず飛び込んでたら...」家のプールを占拠する「巨大な黒いシルエット」にネット戦慄
  • 4
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 5
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 6
    中国で「妊娠ロボット」発売か――妊娠期間も含め「自…
  • 7
    皮膚の内側に虫がいるの? 投稿された「奇妙な斑点」…
  • 8
    なぜ筋トレは「自重トレーニング」一択なのか?...筋…
  • 9
    飛行機内で隣の客が「最悪」のマナー違反、「体を密…
  • 10
    20代で「統合失調症」と診断された女性...「自分は精…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果…
  • 7
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 10
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中