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米中関係

米中の相互不信を生んだ対照的な交渉スタイル

Clashing Negotiation Styles

2019年5月24日(金)16時30分
魏尚進(ウエイ・シャンチン、コロンビア大学教授)

では、文化的背景が異なるチーム同士が交渉を円滑に進めるには? 私の授業では、交渉を始める前にまず、どの方式を採用するか学生たちに話し合わせた。チェックリスト方式でも中国流の包括方式でも構わない。例えばEUはイギリスとの離脱交渉で包括方式を採用している。

双方がスタイルの違いに無自覚で、自分たちのスタイルが普遍的に通用すると思い込んでいれば、互いの期待が裏切られる。そこが問題なのだ。事前にどういう方式を取るか話し合っておけば、不満が生まれずに済む。

包括方式でもアメリカが不利益を被るわけではない。交渉が行き詰まっても振り出しに戻ってもう一度話し合えば、突破口が見えてくることもあるからだ。

文化的な違いはほかにもある。例えば、協定の前文をどの程度重視するか。中国側が文言の一つ一つに拘泥すれば米側には時間の無駄と映るかもしれない。

世界1位と2位の経済大国の貿易交渉の重要性は言うまでもない。米中双方が文化の違いを理解した上で粘り腰で話し合いを進めることを祈りたい。

©Project Syndicate

<本誌2019年05月28日号掲載>

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※5月28日号(5月21日発売)は「ニュースを読み解く哲学超入門」特集。フーコー×監視社会、アーレント×SNS、ヘーゲル×米中対立、J.S.ミル×移民――。AIもビッグデータも解答不能な難問を、あの哲学者ならこう考える。内田樹、萱野稔人、仲正昌樹、清水真木といった気鋭の専門家が執筆。『武器になる哲学』著者、山口周によるブックガイド「ビジネスに効く新『知の古典』」も収録した。


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