最新記事

財閥

韓国・大韓航空、チョ・ヤンホ会長の取締役再任案を僅差で否決 「ナッツ事件」以降の不祥事響く

2019年3月27日(水)17時45分

韓国の大韓航空が開催した株主総会で、趙亮鎬(チョ・ヤンホ)会長兼最高経営責任者(CEO)の取締役再任が否決された。写真は同CEO。ソウルで昨年5月撮影(2019年 ロイター/Kim Hong-Ji)

韓国の大韓航空が27日開催した株主総会で、趙亮鎬(チョ・ヤンホ)会長兼最高経営責任者(CEO)の取締役再任が否決された。

会社が提示した趙会長の取締役再任案に対する賛成票は64.1%で、承認に必要な3分の2にはわずかに届かなかった。

投票結果を受けて、大韓航空株は一時5.6%上昇した。親会社の韓進KALは9.4%高まで買われた。

大韓航空をめぐっては、2014年に趙会長の長女、趙顕娥(チョ・ヒョナ)氏が、機内サービスのナッツの出し方に激怒して搭乗機をゲートに引き返させたことが問題となったほか、18年4月には二女の趙顕ミン(チョ・ヒョンミン)氏が会議の出席者に飲み物を投げつけたとして、非難を浴びた。

企業分析会社CEOスコアの代表Park Ju-gun氏は「きょうの結果は、『ナッツ事件』をはじめとする大韓航空の経営一族の不祥事が忘れられていないことを示している」と指摘。取締役でなくなっても趙会長の権限にはさほど影響しないものの、イメージダウンになることは確かで、今後、趙一族は行動に慎重を期すとの見方を示した。

大韓航空の第2位株主である公的年金基金の国民年金公団(NPS)は26日に、趙会長の取締役再任案に反対票を投じる方針を示していた。

[ソウル 27日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2019トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 高市早苗研究
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年11月4日/11日号(10月28日発売)は「高市早苗研究」特集。課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら



今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

再送-米連邦航空局、MD-11の運航禁止 UPS機

ワールド

アングル:アマゾン熱帯雨林は生き残れるか、「人工干

ワールド

アングル:欧州最大のギャンブル市場イタリア、税収増

ビジネス

米肥満薬開発メッツェラ、ファイザーの100億ドル買
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216cmの男性」、前の席の女性が取った「まさかの行動」に称賛の声
  • 3
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 6
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 7
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 8
    【銘柄】元・東芝のキオクシアHD...生成AIで急上昇し…
  • 9
    「非人間的な人形」...数十回の整形手術を公表し、「…
  • 10
    なぜユダヤ系住民の約半数まで、マムダニ氏を支持し…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 7
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 8
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 9
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 10
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中