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南米

ベネズエラ、米国との断交を発表 野党指導者の「暫定大統領」承認受け

2019年1月24日(木)11時30分

1月23日、ベネズエラのマドゥロ大統領は米国と国交を断絶すると表明した。提供写真(2019年 ロイター)

ベネズエラのマドゥロ大統領は23日、米国と国交を断絶すると表明した。トランプ米政権がベネズエラの野党指導者フアン・グアイド国会議長を暫定大統領として承認したことを受けた動き。

トランプ米政権は23日、ベネズエラの野党指導者フアン・グアイド国会議長を暫定大統領として承認すると同時に、主要産業である原油部門に新たな制裁措置を導入する可能性があることを示し、同国のマドゥロ政権に対する圧力を強めた。

ベネズエラではマドゥロ政権に反対するデモが全国的に拡大。こうした中、トランプ米大統領はマドゥロ政権は「非正統」であるとし、グアイド氏を暫定大統領として承認すると発表。声明で「米国の経済、外交力を最大限に利用し、ベネズエラの民主主義の保全に向け圧力を掛ける」とし、他の国に対してもグアイド氏を暫定大統領として承認するよう呼び掛けた。

ポンペオ米国務長官も声明でマドゥロ政権に退陣を求めると同時に、同国の軍隊に対し民主主義の保全に向けた動きを支持するよう呼び掛けている。

こうした中、ベネズエラの政治情勢が一段と悪化した場合、米政府はマドゥロ政権に一段の圧力を掛けるために週内にも同国の石油産業に対する新たな制裁措置を導入する可能性があることが複数の関係筋の話で判明。ベネズエラ産原油の米国への禁輸措置などが検討されているとしている。

ただ米政府は現時点ではベネズエラで続いている抗議活動を注視しており、まだ最終的には何も決定されていない。

他の国ではカナダもグアイド氏を暫定大統領として承認する見通し。

[カラカス 23日 ロイター]


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