最新記事

東京五輪

仏当局、JOC竹田会長の五輪誘致に関する汚職疑惑を正式捜査開始

2019年1月12日(土)09時36分

1月11日、フランスのある司法関係者は、仏当局による竹田恒和日本オリンピック委員会(JOC)会長(写真)に対する贈賄容疑の訴訟手続き開始を確認した。ブエノスアイレスで2013年9月撮影(2019年 ロイター/Marcos Brindicci)

仏検察当局は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの招致に関連した贈賄容疑で日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長に対する正式捜査を開始した。仏司法筋が11日、明らかにした。

仏司法筋によると、竹田JOC会長には、五輪招致に向けてIOCへの贈賄に関与した疑いが持たれており、先月10日に正式な捜査の対象になったという。

一方、竹田JOC会長は招致に関連し贈賄といった不適切な行為はしていないとし、仏当局から起訴されたという事実はないと述べた。

国際オリンピック委員会(IOC)は、仏司法当局と密に連絡を取っていると説明した。この件でIOCの倫理委員会が11日に開催されることになった。

IOCは、「竹田氏は引き続き推定無罪の状態にある」とする声明を発表した。

仏検察当局は2016年、日本の招致委員会がシンガポールのコンサルティング会社に200万ドル超の資金を支払ったことを巡り調査すると発表していた。

竹田氏が正式な捜査対象となった12月10日には、東京地検特捜部がルノー・日産自動車連合のカルロス・ゴーン会長を金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の罪で起訴し、同容疑で再逮捕した。

フランスの捜査関係筋は、このタイミングについて「2つの事件に関連はない」と述べた。

[パリ 11日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 2029年 火星の旅
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年5月20日号(5月13日発売)は「2029年 火星の旅」特集。アメリカが「赤い惑星」に自給自足型の都市を築く日

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ウクライナ、米との鉱物資源協定実施へ手続き完了 投

ビジネス

ユナイテッドヘルスCEO交代、通期見通し停止 株価

ワールド

トランプ氏支持率44%に上昇、リセッション懸念後退

ビジネス

米国株式市場=S&P・ナスダック続伸、CPI鈍化で
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:2029年 火星の旅
特集:2029年 火星の旅
2025年5月20日号(5/13発売)

トランプが「2029年の火星に到着」を宣言。アメリカが「赤い惑星」に自給自足型の都市を築く日

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    ゴルフ場の近隣住民に「パーキンソン病」多発...原因は農薬と地下水か?【最新研究】
  • 3
    母「iPhone買ったの!」→娘が見た「違和感の正体」にネット騒然
  • 4
    カヤック中の女性がワニに襲われ死亡...現場動画に映…
  • 5
    あなたの下駄箱にも? 「高額転売」されている「一見…
  • 6
    トランプ「薬価引き下げ」大統領令でも、なぜか製薬…
  • 7
    「がっかり」「私なら別れる」...マラソン大会で恋人…
  • 8
    「奇妙すぎる」「何のため?」ミステリーサークルに…
  • 9
    トランプは勝ったつもりでいるが...米ウ鉱物資源協定…
  • 10
    「出直し」韓国大統領選で、与党の候補者選びが大分…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 3
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 4
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 5
    ゴルフ場の近隣住民に「パーキンソン病」多発...原因…
  • 6
    カヤック中の女性がワニに襲われ死亡...現場動画に映…
  • 7
    シャーロット王女の「親指グッ」が話題に...弟ルイ王…
  • 8
    母「iPhone買ったの!」→娘が見た「違和感の正体」に…
  • 9
    ロシア機「Su-30」が一瞬で塵に...海上ドローンで戦…
  • 10
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 5
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 6
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 7
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 8
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 9
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 10
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中