最新記事

中朝関係

北朝鮮を20年も放置した中国は責任を取るべき

2017年9月16日(土)16時00分
ケリー・ブラウン(ロンドン大学キングズ・カレッジ教授)

北朝鮮は常に被害者意識を抱き、どんな行動に出ようと最後は中国が何とかしてくれると決め込んでいた。中国にとって、北朝鮮は目の上のたんこぶだった。それが今では傷口の開いた生傷のようだ。とても簡単に治りそうにはない。

いま中国は、これまで積極的に進めようとしなかったたぐいの外交と介入に取り組む必要がある。現在の保守的な指導部にとっては困難な転換だろう。

中国は北朝鮮に対して柔軟な姿勢を維持し、刺激するのを避けてきた。だが今は隣国より自国のことを考えて、防御の姿勢をはるかに強める必要がある。

中国がこれほど緊急を要する国際問題で、これほど重要な役割を担うことは過去になかった。ならず者で恩知らずの隣国をしっかり制御することは、必ず中国の利益になる。

【参考記事】強気の北朝鮮 メディアが報じなかった金正恩の秘密演説

北朝鮮がどんどん好戦的になるのを見ているだけでは、何も得るものがない。しかも今回は、アメリカに頼れない。トランプ米大統領は短気で理解に苦しむ対応を取る可能性がある。

最近の中国外交は「ウィン・ウィン」を旨としてきた。現在の情勢は分かりやすい。北朝鮮に強い姿勢で対処すれば、中国はウィン、世界にとってもウィンの結果になる。

真の大国であることを示すために、自国の運命と未来の繁栄に関わる根本的な問題で、中国は決して黙っていてはならない。

【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガリニューアル!
 ご登録(無料)はこちらから=>>

From thediplomat.com

[2017年9月19日号掲載]

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米、ロシア原油への制裁緩和を検討 世界原油高に対応

ワールド

トランプ氏、イランとの戦争「ほぼ完了」 想定より早

ワールド

イラン高濃縮ウラン、イスファハン核施設でなお保管=

ビジネス

トランプ米大統領、買収争奪戦中にネトフリとワーナー
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのミュージカル入門
特集:教養としてのミュージカル入門
2026年3月17日号(3/10発売)

社会と時代を鮮烈に描き出すミュージカル。意外にポリティカルなエンタメの「魔力」を学ぶ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    ダイヤモンドのような「ふくらはぎ」を鍛える最短ルートとは?...スクワットの真実
  • 4
    40年以上ぶり...イスラエル戦闘機「F-35I」が、イラ…
  • 5
    「一日中見てられる...」元プロゴルファー女性の「目…
  • 6
    「巨大な水柱に飲み込まれる...」米海軍がインド洋で…
  • 7
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 8
    ホルムズ海峡封鎖、石油危機より怖い「肥料ショック」
  • 9
    なぜ脳は、日本的「美」に反応する? 欧米の美とは異…
  • 10
    プーチンに迫る9月総選挙の暗雲
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 3
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで続くのか
  • 4
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 5
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 6
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 7
    【長期戦はイラン有利】米側の体制転覆シナリオに暗…
  • 8
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 9
    核合意寸前、米国がイラン攻撃に踏み切った理由
  • 10
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 3
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中