最新記事

イスラム過激派

ISIS指導者バグダディの死亡情報を確認=シリア人権監視団

2017年7月12日(水)10時00分

7月11日、シリア人権監視団はロイターに対し、過激派組織「イスラム国」(IS)の最高指導者バグダディ容疑者の死亡情報を確認したと明らかにした。写真はISの最高指導者バグダディ容疑者とされる人物。提供写真(2017年 ロイター/Social Media Website via Reuters)

シリア人権監視団は11日、ロイターに対し、過激派組織「イスラム国」(IS)の最高指導者バグダディ容疑者の死亡情報を確認したと明らかにした。監視団のラミ・アブドルラーマン代表は「(われわれは)シリア東部デリゾール県で、ISのシリア人幹部を含む指導者らから情報を確認した」と述べた。

ただ、死亡の時期やどのように死亡したかについての情報はないという。

IS関係者によると、バグダディ容疑者は過去3カ月間、デリゾール県に潜伏していたという。

米国防総省はこの報道を裏付ける情報はないとしている。シリアの反体制派組織やイラクの当局者らも今のところ確認していない。

米主導の有志連合のライアン・ディロン報道官(大佐)は、情報の確認は取れていないとした。

また、米軍のタウンゼンド中将は記者会見で「あらゆる筋からの有益な情報にもかかわらず、(バグダディ容疑者の)居場所や生死の確認も、否定もできない。ただ、後者であることを強く望む」と述べた。

ロイターもバグダディ容疑者の死亡を確認していない。

ロシア国防省は6月、シリアの都市ラッカ周辺で5月下旬に実施した空爆でバグダディ容疑者が死亡した可能性があると明らかにしていた。

同容疑者の死亡は以前にも何度も報告されてきたが、シリア人権監視団はシリアでの戦闘に関して信頼性のある情報を提供してきた実績がある。

IS関連ウェブサイトやソーシャルメディアでは現時点で同容疑者の死亡に関する投稿はない。

[カイロ/ベイルート 11日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国、14日から米製品への関税10%に引き下げ 9

ワールド

米・サウジ経済協定に署名、米製武器の大規模購入も 

ワールド

ロシア、ウクライナと真剣な協議の用意=外務次官

ワールド

米政権のウィットコフ・ケロッグ特使、15日にトルコ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:2029年 火星の旅
特集:2029年 火星の旅
2025年5月20日号(5/13発売)

トランプが「2029年の火星に到着」を宣言。アメリカが「赤い惑星」に自給自足型の都市を築く日

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    ゴルフ場の近隣住民に「パーキンソン病」多発...原因は農薬と地下水か?【最新研究】
  • 3
    母「iPhone買ったの!」→娘が見た「違和感の正体」にネット騒然
  • 4
    カヤック中の女性がワニに襲われ死亡...現場動画に映…
  • 5
    あなたの下駄箱にも? 「高額転売」されている「一見…
  • 6
    「がっかり」「私なら別れる」...マラソン大会で恋人…
  • 7
    トランプ「薬価引き下げ」大統領令でも、なぜか製薬…
  • 8
    トランプは勝ったつもりでいるが...米ウ鉱物資源協定…
  • 9
    「出直し」韓国大統領選で、与党の候補者選びが大分…
  • 10
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 3
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 4
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 5
    ゴルフ場の近隣住民に「パーキンソン病」多発...原因…
  • 6
    カヤック中の女性がワニに襲われ死亡...現場動画に映…
  • 7
    シャーロット王女の「親指グッ」が話題に...弟ルイ王…
  • 8
    母「iPhone買ったの!」→娘が見た「違和感の正体」に…
  • 9
    ロシア機「Su-30」が一瞬で塵に...海上ドローンで戦…
  • 10
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 5
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 6
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 7
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 8
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 9
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 10
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中