最新記事

中東

カタール、中東主要国との関係修復へクウェートの調停に応じる用意

2017年6月6日(火)18時00分

6月6日、サウジアラビアなど中東の主要国がカタールとの国交を断絶したことを受け、カタールのムハンマド外相は、調停を通じた解決に努める用意があると表明した。写真はカタールのタミム首長、2014年3月クウェートで撮影(2017年 ロイター/Hamad I Mohammed)

サウジアラビアなど中東の主要国がカタールとの国交を断絶したことを受け、カタールのムハンマド外相は6日、調停を通じた解決に努める用意があると表明した。

また、同国のタミム首長が予定していた国民向けの演説は、クウェートによる調停を可能にするため延期することを明らかにした。

タミム首長は5日夜、カタールとの国交を維持しているクウェートのサバハ首長と電話で会談し、サバハ氏の要請に応じて国民向けの演説を延期することを決定した。主要国による断交にカタール政府として対抗措置を講じないことも決めた。

ムハンマド外相が中東の衛星テレビ局、アルジャジーラに語ったところによると、カタールはクウェートのサバハ首長が「当該国と対話し、事態の収拾を図る」ことを望んでいる。

サバハ首長は2014年に中東で対立が生じた際に重要な役割を果たした経緯があり、ムハンマド外相はアルジャジーラに対し、「状況がより明確になるまでいかなる演説や行動も控えるべき」とのサバハ氏の要請をタミム首長は尊重する意向だと述べた。

ムハンマド外相はさらに、主要国による断交はカタール国民や湾岸アラブ諸国の家族関係に「前例のない」影響を及ぼすが、カタール政府は対抗措置をとらないと言明。「姉妹国の間の相違は対話を通じて解決する必要がある」と述べた。

[ドバイ 6日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

訂正米アップルCEOがナイキ株の保有倍増、再建策を

ビジネス

仮想通貨交換コインベース、予測市場企業を買収 事業

ワールド

ホンジュラス大統領選、トランプ氏支持のアスフラ氏勝

ビジネス

日経平均は反発で寄り付く、幅広い業種で買い優勢
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 2
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足度100%の作品も、アジア作品が大躍進
  • 3
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...どこでも魚を養殖できる岡山理科大学の好適環境水
  • 4
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者…
  • 5
    ジョンベネ・ラムジー殺害事件に新展開 父「これま…
  • 6
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 7
    ノルウェーの海岸で金属探知機が掘り当てた、1200年…
  • 8
    ゴキブリが大量発生、カニやロブスターが減少...観測…
  • 9
    「時代劇を頼む」と言われた...岡田准一が語る、侍た…
  • 10
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 1
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 2
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 3
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開したAI生成のクリスマス広告に批判殺到
  • 4
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 5
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 6
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 7
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 8
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 9
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 10
    懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中