最新記事

中国

中国、貧困層移住で14兆円超投資へ 1000万人の貧困撲滅へ

2016年11月1日(火)10時39分

10月31日、中国は、貧困層をより開発された国内の他地域に移住させることで貧困を撲滅する計画の一環として、2020年までに9463億元を投資すると発表した。河南省鄭州で昨年2月撮影(2016年 ロイター)

[北京 31日 ロイター] - 中国国家発展改革委員会(NDRC)は31日、貧困層をより開発された国内の他地域に移住させることで貧困を撲滅する計画の一環として、2020年までに9463億元(約14兆6700億円)を投資すると発表した。

中国政府は、2020年までに約1000万の人々の脱貧困を目指している。この計画により、今年は約200万人が移住するという。

国家開発銀行や中国農業発展銀行、地方政府の融資などで、移住のための住宅や公共施設を建設し、インフラを整備する計画。

国家開発銀行と中国農業発展銀行が3413億元の長期融資を提供するほか、500億元の建設国債を発行。地方政府も2858億元を提供する。

地方政府はまた、最大1000億元を債券発行により調達する。中央政府も約800億元の予算を充てる。

当局によると、中国の約14億人の人口のうち約5%が貧困層で、その大半は農村部などの田舎で暮らし、年間所得は2300元以下。

NDRCによると、これまでの貧困対策を受け、昨年末までに1200万人以上の人が移住している。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

5月停戦案と直接協議、ウクライナの返答待っていると

ビジネス

貿易戦争、ユーロ圏の成長とインフレ抑制も=ECBチ

ワールド

韓国最高裁、李在明氏に5月1日に判決 公選法違反の

ワールド

パキスタン、インドの水資源協定停止に法的措置を準備
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
2025年4月29日号(4/22発売)

タイ・ミャンマーでの大摘発を経て焦点はカンボジアへ。政府と癒着した犯罪の巣窟に日本人の影

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 3
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは? いずれ中国共産党を脅かす可能性も
  • 4
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」では…
  • 5
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 6
    トランプの中国叩きは必ず行き詰まる...中国が握る半…
  • 7
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 8
    【クイズ】米俳優が激白した、バットマンを演じる上…
  • 9
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 10
    インド北部の「虐殺」が全面「核戦争」に発展するか…
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 4
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 5
    「スケールが違う」天の川にそっくりな銀河、宇宙初…
  • 6
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 7
    【クイズ】「地球の肺」と呼ばれる場所はどこ?
  • 8
    教皇死去を喜ぶトランプ派議員「神の手が悪を打ち負…
  • 9
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口…
  • 10
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 7
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 8
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 9
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中